09年 9月23日(水)〜29日(火) 伊勢丹 相模原店 二人展

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    相模原伊勢丹
               (画像をクリックしますと、拡大されます)

     伊勢丹 相模原店 本館5階 特選食器サロンは、本年1月に続いて、2度目の展示です。「味覚の秋」真っ盛りの季節ですが、食を中心とした生活を楽しむ道具をお見せできればと思います。

     古来「火」の存在がどれほど人間の「食」を多彩に・豊かにしてきたことでしょうか。しかし、現代の日本における食材の豊かさは、過去と較べても、他国と較べても、ある種の恥ずかしさを感じるほど多様かつ多量にあふれています。にもかかわらず、なぜか「食」に漂う希薄感、渇望感。

     進化の過程で、人間を人間たらしめたのは「道具と火」を使いこなしたこと。一つの鍋を囲む楽しさ、火で炊いたご飯のおいしさの再発見など、言わば直球勝負に回帰していく気がします。この50年間に進んできた現代の食生活とは、少し異なるベクトルに答えを求めていると思われます。

    09年8月25日〜9月1日 伊勢丹新宿店 二人展

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      09新宿伊勢丹
                          (画像をクリックしますと拡大されます)
       伊勢丹新宿店の二人展、無事終了しました。後半は、総選挙や台風で落ち着かない数日間でしたが、大勢のお客様がご覧くださり、お買い上げいただきました。ありがとうございました。また、来年にむけて精進してまいりたいと思います。

      恒例の伊勢丹新宿店 二人展を行います。会場は本館5階、特選和食器売り場の中にあり、会場には毎日12時過ぎから5時30分頃までおります。

       例年であれば残暑の中の展示となるのですが、この夏は、16年前の1993年、冷害と日照不足から米が凶作となり、緊急に海外から米を輸入した時の天候が思い起こされます。当時、食についていろいろ考えさせられたのですが、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」(寒さも)のたとえどおり、その後も食料自給率は下がりつづけてきました。この一年間、輸出により外貨が稼げれば世界中から何でも買えるという時代の終わりを痛感させられています。これからも「食」という生存の基本を考えながら、食の道具を作って行こうと思います。

       展示会の案内なのに、突然重たい話を書いてしまいましたが、本来「食べる」というのはとても楽しいもの。もちろん、その主役は食材であり、献立や調理法。食を作る楽しさ、食べる楽しさのお手伝いを道具ができるといいですね。 

      5. 銅を鎚つ・・・錫引きと仕上げ

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      錫引き
      「銅を鎚つ──鍛造銅器とは」の項では、仕事の工程を紹介しています。1・2・3・の順番で古い記事から読んでいきますと、工程がわかります。 
       
       前回の「4.銅を鎚つ・・・銅板を鎚ち絞る」では、目指す形まで銅板を変形させる過程を紹介しました。あらかた打ち終わった銅器の状態は、まだ裏も表もデコボコです。ちょっとだけ丸みをおびた金鎚の表面を顔が映るぐらいに磨き、銅器の表側から仕上げ打ちをします。表側は自分の好みの曲面をめざし、裏側はデコボコや傷をとり滑らかに仕上がるようにうっていきます。上の写真では左上の部分が、仕上げ打ちの終った片手鍋の状態です。人間の眼や手は、小さなゆがみやデコボコを敏感に感じ取りますので、仕上げ打ちは全工程の中でも一番時間がかかり、緻密さも要求されます。工程は、写真左上から時計周りで進んで行きます。

       写真右上の部分は、持ち手をつけるためのパイプを取り付け、錫引きにそなえて内側をきれいに磨いたところです。持ち手は通常右手で持つ位置につけますが、ご希望で左手用にもできます。

       写真右下は、鍋の内側に錫引きを施したところです。銅のままですと、青い錆が出ることがあります。さびの発生防止と持ち手取り付け部分の水漏れ防止や補強のために、融かした錫をぬりつけます。錫の融点は約250度ですので、銅鍋は強火で250度以上に加熱するような調理法には不向きです。揚げ物や炒め物など、通常200度を超えることはまれですが、から煎りなどの際はご注意ください。長年使って錫がはげてきた場合は、錫のぬりなおしができます。

       最後に、写真の左下は鍋の表側を硫化し、磨き上げた状態です。銅の表面を茶色くする、いぶし仕上げとも呼ばれる加工ですが、鍋を食卓にそのまま出して使っていただきたいので、ピカピカのピンク色よりも、渋い感じの方がいいかなと思っています。汚れも目立ちにくいので、手入れが簡単です。金属磨きやクレンザーで表側を磨くと、もとのサーモンピンク色になりますので、お好みで変えることも可能です。あとは、熱と水に強いコクタンの持ち手をつけると、片手鍋が仕上がります。

      ちょっと変わったつる鍋

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        つる鍋 変形小判
         
         小判型の鍋ですが、縁取りを大胆に変えてみました。つるも2本の真鍮棒を平に鎚ち、さらにひとひねり。つるは倒れませんので、ひどく仕舞いにくい形です。これは、鍋として使わない時も、果物やパン、お菓子など好きなものを入れて出しておいてもらえたら、と思っています。
         もちろん鍋として調理し、そのまま食卓へ。あるいは盛り器の感じで、和洋を問わず温かいものの盛り合わせ、さらに天ぷらや刺身、サラダやサンドイッチ、自由な発想で使いこなしていただけると楽しそうです。

         このような一品制作のものは、作るたびに少し変わりますが、今回のNo.3594は高さ約20cm、長さ約35cmで、縁を除く深さは約5cm。価格は税込みで¥147,000です。

        フライパン 基本形

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           鉄のフライパンと銅のフライパンは、どちらにも一長一短があります。強火で一気に仕上げるには、鉄の方がむいています。野菜いためや中華料理などは、やはり使い込んだ鉄の道具の独壇場です。
           銅のフライパンは、弱火できれいに柔らかく仕上げたいもの向き・・・例えば、オムレツ、ホットケーキなどは、銅の小さめのフライパンの出番です。食卓にそのまま出してもおかしくないデザインですので、ソーセージやベーコンエッグ、ソテーなどを、ジュージューアツアツのままいただけます。いくらか深めに作ってありますので、煮魚や親子丼などの和食にもいいでしょう。 (写真をクリックしますと拡大されます)

           両手で持ち運べるように、柄の反対側にも持ち手をつける事が多いのですが(右側の写真)、長い方の柄だけのものや、左手で持って注げるように口を反対側につけることもあります。
           直径が約20.5cm深さ4.5cmのもので税込み価格¥50,400、大小いろいろなサイズや楕円形のものなどもオーダー可能です。

          09年7月25日〜8月4日 千葉県 勝浦市 ギャラリー洋陽社 二人展

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            洋陽社二人展

             今回の勝浦・ギャラリー洋陽社 二人展、無事終了いたしました。暑い中をおでかけくださいました皆様、お買い上げくださいました皆様、ありがとうございました。
            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

             2006年の第1回二人展から3年がたちました。暮らしのすみずみにまで海が感じられるような勝浦で、食の道具をご覧いただくことに、海のない信州で作り続けてきました者としては、緊張感と楽しみをいだいています。 (DM画像をクリックしていただくと、拡大されます)

             木工の武井さんとは、これまでに何度も展示をともにしています。生活や食の場で、日常的に使われる道具を作るという姿勢や、作品の風合い・雰囲気には共通するものがあります。しかし、作品を作る工程はむしろ正反対で、武井さんの仕事は、それぞれに個性と歴史を持つ自然の原木の塊から、形を彫り出して行く仕事です。私の場合は、工業製品であるノッペラボウの銅板をたたいて、立体を作り上げて行きます。

             素材から仕上げまでのアプローチの違いだけでなく、銅が熱伝導に優れているのに対し、木は反対に断熱性があり、木の器に入れた温かいものは冷めにくく、冷たいものは温まりにくいといえます。またそれは木が、直接手や口に触れる道具の素材として優れている点です。食卓の上で木の道具と銅の道具の、それぞれの役割を考えるのも、今回の展示の楽しさにできればと思います。

            両手鍋・・・・・飾り縁

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               湯豆腐やすき焼きはもちろん、オーブンに入れてグラタンやイタリアン、ソテーや煮込みハンバーグ、ロールキャベツ・・・・・食卓に似合う浅い形は、様々な用途にと想像がふくらんでいきます。
               写真のものは直径が縁込みで約23cm(内側約20cm)、深さ約6cm(内側4.5cm)で、税込み価格¥68,250。直径30cm位のものまで、オーダーで作っています。簡単な木蓋がつきますが、大きくふくらみのある銅蓋もオーダーできます。

              小判鍋 中

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                 横長の両手鍋です。食卓の真ん中に出して、みんなで料理をとりわけて・・・・。鍋料理やすき焼き、湯豆腐、パスタやオーブン料理、ソーセージやソテーと温野菜の盛り合わせ・・・・サラダやサンドイッチ・・・・・使わないときはフルーツでも入れておいてください。おしゃれな形ですが、意外と出番の多い道具になりそうですね。 (写真をクリックしますと拡大されます)

                 縁を除いた中の部分で、長さ約29cm、幅約20cm、深さ5cm、縁をいれると長さが約33cm、税込み価格¥99,750。お好みのサイズでオーダーできますし、お手持ちのオーブンに入るサイズに作ることもできます。


                銀流し 銅酒器 

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                   上三分の一には銀ロウを流し、滑りにくい荒らし目の鎚跡。大きい方が2合用(高さ約17cm)、小さい方が1合用(高さ約15cm)の大きさです。冷酒、ぬる燗でおたのしみください。
                               価格は税込みで、大¥25,200、小¥21000。 

                  4. 銅を鎚つ・・・銅板を鎚ち絞る

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                     丸く切り出した銅板は、ガスの火で赤くなるまで熱します。「焼き鈍し」といいますが、銅は一度熱しますと、冷えても柔らかさが残ります。たたいたり曲げたりしますと硬くなりますが、鉄のように「熱いうちに鎚つ」必要はありません。前に掲載しました「1. 銅を鎚つ」の写真のように、手で持って作業ができます。
                     俗に、「打ち出しの銅鍋」と呼ばれますが、銅板を内側から外に向かって打ち出して立体にするのではありません。反対に、外から中側へむけて打ちへこましていく作業を、銅板の中心から同心円状に円周方向へ進めていきます。一度、中心から円周まで打ちますと、半径で1〜2cm絞りこまれます。さらに焼き鈍しては打ち絞る作業を何度もくりかえし、次第に深い立体になっていきます。
                     写真の右端のものは打ち絞りの途中、真ん中のものは円周まで打ち終わった状態で、そのあと火にかけて焼き鈍します。フライパンのような浅いものは比較的はやく成形できますが、やかんのように深く口径の小さなものは、焼き鈍しと打ち絞りの繰り返しがとても多くなります。


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