夏の暑さにも冬の寒さにも負けない外来種二つ No.4466両手鍋修理

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    ビオラ/マツバギク

    右のビオラ、春からずっと同じようすで咲き続けて、周囲を見渡すと最後の一株。すでに何度も氷点下に下がり、霜にあたっているが、まだまだ平然としています。かたや、右のマツバギク。花のようすは変わりありませんが、茎や葉は赤みをおび、萎れている。萎れているが枯れているのではなく、むしろ水分を減らして細胞内の濃度を高めることで、凍結を防いでいるのかもしれません。野菜や果物の多くも低い温度を経験することで、糖分が増して美味しくなる。植物の防衛反応が幸いしています。このマツバギクは環境が良ければ、氷点下15度以下に下がる真冬でも咲き続けているのを、昨年見ました。

     

    4466両手鍋流離

    展示会が終って、本格的にオーダー制作に取り組む前に、展示会以前に受けた仕事を済ませています。これは内部の錫引き修理。何が原因なのかよくわかりませんが、底のごく一部の錫が剥げて、いくらか銅の地金が腐食してきていました。全体のようすはきれいに丁寧に使われていますので、扱いが乱暴だからということはありません。何かの拍子に強くあたったステンレス器具による傷から腐食が進んだのか、酸や塩分が強い食材の一部がこびりついていて、そこから腐食したのか。原因が判らないままのことが時々あります。まずはきれいにクリーニングしてから錫引き。良く使われている銅鍋の方が修理に際して錫ののりが悪く、今回は3回塗り直して仕上げ。現役復帰です。

     

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    台風が過ぎて氷点下 4755片手深型に真鍮のつり輪をつける 伊勢丹新宿店の展示は本日最終日

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      台風一過の夜明け

      一昨日の夜は台風の進行を気にしながら新宿から軽井沢へ。大雨警報が出ていたようですが、それほど降った様子はなく、翌朝は明るい日の出。朝日に照るカエデは、作業場の横の木ですが、北風のあたるもう1本はすでに茶色く落葉し始めています。同じ種でも、わずかな環境の違いで大きく変化するのが生き物です。まして、人の子どもにはみんな良い環境で育ってほしい。黄色く変わり始めた山のカラマツが朝日にあたって赤く写りました。

      今朝は氷点下2度近い冷え込み。昨日朝の埼京線は強風で遅れましたが、夕方のニュースでは「木枯らし1号」だったとか。冬になるなら冬らしく、台風はもう勘弁してほしい。

       

      4755片手鍋深3/吊り輪

      昨日片手鍋深型をお買い上げのお客様。浅いタイプの片手鍋と同様の吊り輪をつけてほしいというご要望です。以前は、深型にも標準で吊り輪をつけていましたが、台所にぶら下げる適当な場所がないお客様から、吊り輪は要らないというご要望が多く、深型には現在つけずに仕上げています。後からつけるのは問題ありませんが、ついているものをはずすと、穴が残ります。ご要望があれば無料でおつけしますが、送料がかかる場合は送料着払いでお願いします。

       

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      外国からの客様が多い伊勢丹新宿店の会場 英文付きの取り扱い説明書

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        さすが新宿の伊勢丹ですが、外国からのお客様が多い。中には、英語・中国語・日本語いずれもあたりまえの様に話す方もいれば、中国語のみでお互いしどろもどろしながら英語で会話にならぬ会話を試みることもある。会場で話している間は、お互いニコニコでなんとか切り抜けますが、後で使い方など解らないことが出てきた時、私の怪しい英語力では電話で説明するのは難しそう。英語のメールなら時間をかけてなんとかなりそうです。去年から英語の説明文をすこしずつチャレンジしていますが、今回は切羽詰まって前日に日英両方で取り扱い説明書を書いてみました。初日前夜、英語に強い友人に添削してもらい、朝でかける前にあわてて印刷。とりあえず下のような葉書サイズの取り扱い説明書を会場でお渡ししています。次は中国語・・・自動翻訳ツールでも試してみましょうか。しかし、それもかなり怪しいようなので、そのうちに原稿が出来たら、売り場のスタッフに添削をお願いすることになるかもしれません。私のことだから、それも次の展示会直前にドタバタ・・・と言うことになるでしょう。

         

        英語版取説

         

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        迫り来る秋の色  両手鍋/軽度の空焚き修理

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          秋色/カエデ紅葉にはまだまだ早い。お盆が終ったばかりだが、小学生は2学期が始まって、朝の登校風景が見られる。軽井沢と言っても、観光客の来るところではないので、朝のいっときでも子どもで賑わうのはいい。昨日も夕方少しばかりの雷雨があったが、高原の夏らしい豪快な夕立にはならない。

           

          例年なら陽射しに焼けた植物や土に雨が降って、お盆あけの風は独特の秋の匂いを運んで来るのだが、すでに秋の気配が迫って来ているが、あの匂いはしない。

          秋色/トンボカエデやサクラにはすでに色変わりし始めている枝が見られます。2000mを越す浅間連山には、たくさんのトンボが群れ飛んでいたので、今年は里にもたくさん下ってくるだろうか。まだまだ、赤トンボと呼ぶには色がうすい。温もりを求めて、日当りの良い道路で休むのは、まだ早すぎる気がします。

           

          4449両手鍋修理/林奈美様

          旧軽井沢で買われたお客様から、そのお店に修理の依頼が。比較的きれいに使われてきた様子ですが、軽度の空焚き。ダメージは本体部分にとどまり、蓋はクリーニングといぶし仕上げ、磨きだけ。価格の1/3が蓋ですので、修理代は新品価格X 1/3 X10%

           

          本体部分は空焚きでシミが浮いている錫を落して錫引き。4回ほど錫を融かして塗る工程を繰り返し、いぶし仕上げと磨き。修理代は、新品価格X 2/3 X20%  トータルするともとの価格の6ぶん1の修理代で新品同様に戻りました。

           

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          雨上がりのギボウシ  満身創痍の酢重鍋大を修理する

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            雨上がりのギボウシ明け方まで降っていた雨が上がり、朝日を浴びるギボウシの花。野生のものではなく、園芸用に改良した斑入りの葉を持つ小型のものです。花の色はうすくオオバギボウシに似るが、花の形はもっと色の濃いギボウシに似る。半日陰でないと、ぼんやりした印象になるが、植えた目的は花ではなく、長く楽しめる葉の方なのでしょう。きつい色の大きな花が多い洋花が咲き誇る季節、かえってこんな地味で落ち着いた花の柔らかな風情が好ましく感じられます。

             

            ネジバナ2017こちらは、日当りの良い反対側に咲いたネジバナ。派手なピンクですが、背丈は10cmほどのいたって静かな姿。一本だけ遠慮がちに雑草の中から立ち上がっています。この個体、ねじれがゆるいというか直線に近い。もっと螺旋階段状に4〜5回まわっているものもあります。巻く方向も左右いろいろ。雨に当たると溶けてしまいそうな小さな花の行列です。接写が出来るレンズではないので、米粒ほどの一つ一つの花は拡大できませんが、よく見るとランの花らしい形をしています。

             

            二日掛けて修理を終えた酢重鍋大。初期の頃のもので、レストランで毎日数回、長年使われた回数を考えると、重症ぶりに納得。本体の錫は跡形もなく、底はふくらみ、側面はデコボコ。蓋も歪みとへこみが多数。まあ良くここまで働いてきたものだと言う印象です。

             

            20170731酢重鍋大修理

             

            下部の黒ずみも汚れと言うよりは焼き付け塗装のように頑固で、クリーニングに手こずり、打ち直しは本体、蓋共に全体の形を整えながら鎚って行きます。一般のお客様の場合は形優先、打ち直しの結果で口径が多少変化しても良いのですが、レストランの鍋はいくつも並べて使っています。どの鍋とも蓋が合わなければならないので、口径は最初の寸法に収めます。今回は蓋の錫引きが滑らかにならず、削っては塗り直す作業を4回ほど繰り返しました。原因は判りません。

             

            レストランでは毎日何度も使っては洗うので、錫が剥げても錆が出る間がありません。錫引きしなくても問題はないのですが、万が一ご飯が青くなっても困りますし、食品衛生法に定められていることですので、やはり錫引きしないで何か問題が置きた時に困ったことになるかもしれません。お客様に見えるところで炊いていますので、一般家庭でも錫引きなしで良いというメッセージになっても困るかな、というところです。

             

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            ヤマグワの実が熟す頃、クマの餌不足?  酢重鍋大の修理

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              クワの実仕事場のそばに生えるクワの木の実が熟してきた。蚕に食べさせる栽培の桑に較べると3分の1ほどの小さな実だが、真っ黒に熟すと甘い。まだ佐久地方で盛んに養蚕が行われていた頃、口のまわりが紫に染まるほどクワの実を食べて親から叱られたという話を年寄りから聞きます。別に毒もないし、お蚕さんの食べるところを横取りするのでもないので、どうして叱られたのだろうか。服につくと染みになるからかもしれません。渋みもなく確かに美味しいが、大人になると甘いだけの味はすこし物足りない気もします。子どもの頃はたくさん摘んで、釜飯の器で煮てジャムを作ったものです

               

              ヒナゲシ?

              夏のこの時期は、意外に山では動物達の餌が不足します。草や木の葉は硬くなり、実りの秋までは間があきます。その上、今年は山のサクラの実が不作かもしれません。クワの木は種が鳥に運ばれて林の道端で増えます。クマやサルが道沿いに移動しながら食べるので、人に目撃されることが多くなり、役場からは毎日のように町内の目撃情報が発信されています。人を狙って出没するのではなく、クワの実が狙いですので、じょうずに避けていればいいのですが、人里近くのクワの木は切ってしまった方がいいかもしれません。

              酢重鍋大/名古屋/修理けっこう硬い木で、鉈の刃を欠いてしまったことがあり、その時クワについていたツタウルシにかぶれて、踏んだり蹴ったりでした。右はたぶんヒナゲシ。ナガミノヒナゲシという良く似た植物もあります。ケシと言っても麻薬になる成分はなく、公民館の土手に勝手に生えていたものです。ケシは外来種ですが、いつごろからあったのでしょうか。5000年前には中東で栽培されていたようです。日本では室町時代からの記録がありますが、アヘンが取れないヒナゲシ、国の歴史を変えるほどの力はなさそうです。

               

              この春、名古屋のレストランに納品した大きな両手鍋の修理です。炊きあがったご飯が入った重い状態で落したらしい見事な変形ぶり。打ち直すほどではなく、木槌で形を整えて、錫引き。蓋の方が無傷ですので(蓋をはずしてから落した?)、錫引きなしでクリーニング。錫の黄ばみはとれましたが、いくらか黒ずんでいます。

               

              各地のレストラン酢重では、かなりの数の両手鍋がご飯炊きに毎日何回転もしています。今後、修理の依頼が増えることが予想されます。損傷の程度は様々で、今回のものはへこみ具合が派手ですが、修理としては軽症の方です。

               

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              名前負けしそうな金蓮花  長年の使用に負けない初期の頃(1984年作)の両手鍋修理

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                ナスターシャム梅雨明けの空で、昼間は暑い。夜明け前に起きだすときの気温が15度ぐらい。日が昇るにつれてぐんぐん気温が上昇する。それでも風があって、日陰では案外爽やかですが、作業場の中は扇風機で空気をかき混ぜるしかない。かき混ぜたところで温度は下がらず、腕や脛に銅の粉が付着し、かゆみの原因に。あまり夏向きの仕事ではありません。北海道まで北上した梅雨前線ですが、明後日はまた南下してくるようです。

                 

                ひと月ほど前に種を蒔いておいた金蓮花が咲き始めました。色っぽい中国人女性のような名前ですが、金は花の色、蓮は丸い葉の形が蓮や睡蓮を思わせるからでしょう。花が丸く、葉は不定形であることが多いなかで、これは反対に葉が丸い。しかも睡蓮のように切れ込んでいるところがない丸。一つ摘んで食べてみました。なかなか個性的な味と香り。刺身のつまにするには、個性が立ち過ぎる。サラダにちょっとだけ、というぐらいだろう。花の方が合うかもしれません。子どもの頃から馴染んできた花で、ナスターシャムという名前の方がぴったりきます。

                 

                宮村/両手鍋修理

                1984年夏に作った二人用サイズの両手鍋No.175を修理。修理と言っても、特に故障も空焚きもなく、錫が少しはげているぐらい。一番手こずったのは、汚れ落しと油が馴染んだ内面への錫引きでした。長年の蓄積はさすがに手強い。細かい傷はあるものの、ほぼ新品の状態に戻って、きっと気持ちよく使えることでしょう。

                 

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                「毒にも薬にもなる」クサノオウ  使い込まれた片手鍋大小の修理

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                  クサノオウ田圃のあぜ道から庭の片隅まで、どこにでもあるクサノオウですが、ケシ科の花で多くのアルカロイド成分をもつ毒草です。試したことはありませんが、黄色い汁は肌に触れただけでもただれをおこすと言われ、食べると死ぬことも。柔らかそうな葉ですので要注意ですが、食中毒事件を聞いたことはありません。

                   

                  役には立たないが邪魔にもならない人のことを「毒にも薬にもならん」と言いますが、逆に毒草と言うのは古来、薬草にもなることが多く、漢方では水虫、胃病、下剤などに効くそうですが、毒性が強いので素人療法は禁物。「草の王」が名前の由来と聞いていましたが、皮膚病に効くことから「瘡(くさ)の王」と言う説がもっともらしい。他にもイボクサとかタムシグサと呼ばれるらしい。

                   

                  岡崎/片手鍋修理

                  一ヶ月近く前に、修理のためにあずかった片手鍋の大小。長年よく使い込んであり、内部の錫の傷みだけではなく、地金の腐食も進んでいます。錫が剥げても銅の腐食がないことも多く、たぶん硬い金属器でこすって出来た傷から腐食が進むのでしょう。おたまの形や素材、食器洗いの素材なども影響しそうです。木のおたまやヘラを使うと良いのですが、最近見かける樹脂製のものも良いかもしれません。食器洗いはスポンジ、硬い面や金属タワシを避けて、落ちにくい汚れはネットスポンジが良いでしょう。持ち手も、小さい方は焼け焦げが進んでいて、大きい方の持ち手を調整して取り付け、大きい方の持ち手は新調しました。

                   

                  このお鍋は15年以上、特に片手鍋は毎日何度も使うことがあり、内部が傷むのは避けられず、しかしこの後何回か修理可能ですので、まずは一生使える道具です。

                   

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                  野生種の自生地に園芸種を植える危険性。 やかんの修理について

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                    オダマキこのオダマキは今頃の季節、町内のあちらこちらで咲いている園芸品ですが、ミヤマオダマキとしている本やサイトがあります。本来のミヤマオダマキは高山の岩や砂礫地に生えていますが、古くからそれを園芸品種化したものでしょう。野性味が残るいい花ですが、さらに色変わりや八重にしたものがあります。私の好みからすると品種改良と言うより改悪、悪趣味な感じがします。花の形がおもしろい上に、色の良さとぼかし、白みがかった葉の色との釣り合い。変な改良種はこの絶妙なバランスがなく、暑苦しくゴテゴテとうるさいばかりです。

                     

                    サクラソウ園芸種右はサクラソウの園芸種。野生のサクラソウは軽井沢町のあちこちに自生していて、「町の花」に指定されています。野生のものは花の色がもう少しうすいピンク。サクラソウはたぶん江戸時代から愛好家によって様々な品種が作られています。都会の人がそれを楽しむのはあまり問題がないでしょうが、自生地で園芸品種を植えると交雑が起きる可能性があります。自然な変異はありますが、野生のもともとの遺伝子を汚染すると、原種に戻すのは容易ではありません。もっとも、最近は花粉を運ぶマルハナバチが減少して、自然交配が起きにくいかもしれません。

                     

                     

                    昨日は、オーダーの酒器からちょっと離れて、古くからのお客様のやかん修理。空焚きで水漏れする状態で戻ってきました。やかんの修理は形が複雑なため、それだけでも難しいのですが、一番の弱点は注ぎ口の付け根。内部で折り曲げてとめた上に、隙間に錫を流して水漏れを防ぎます。錫が溶けるほどの空焚きでも、口が落ちることはないのですが、どうしても水漏れします。市販のものでもそこは一緒で、他で作られたやかんの修理の問い合せメールをたびたび受けます。シンプルな鍋と違って、他で作られたやかんはそのメーカーでないと直せないことが多く、なかなかご希望に沿えません。

                     

                    やかん修理/石井

                    炭火の火鉢で使った時代と違い、今のガスコンロは高カロリー。すぐに沸いて、じきにカラになります。用心して弱火で使うより、必要量だけの水を入れて、横にいて強めの火で一気に沸かした方がいいかもしれません。あるいは小さなタイマーを首からぶら下げておくとか。食卓や応接間で使えるおしゃれな電気コンロがあるといいのですが。

                     

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                    酒器以外の仕事を久しぶりに・・・両手鍋修理  No.4665,4666 酒器 大小

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                      久保田様両手鍋修理

                      久しぶりに酒器以外の仕事を入れました。予定よりお待たせしてしまいましたが両手鍋の修理終了。1991年の作です。四半世紀以上働いて戻ってきた鍋で、汚れの割には強い空焚きも歪みもなく丁寧に使われてきた事がわかります。と言っても、長年の使用で内部の錫ははげて、腐食が進んでいました。鎚ち直しの必要はなく、しっかりクリーニング。この作業はさすがに手間がかかりました。錫引きは順調、仕上げも問題なく内部に多少の痕跡をとどめてはいますが、かえって新品の時より良くなっているかもしれません。一ヶ月の入院で現役復帰です。

                       

                      4665,4666酒器大小/黒澤隣の佐久市,小諸市は桜が満開だとか。軽井沢はまだまだですが、春の変化は急ぎ足。仕事はあいかわらずで、またまた酒器の仕上げを紹介。今回のお供は佐久地方の地酒です。「黒」の字がなんだかロボットか宇宙人のようです。黒澤酒造は生もと造りを2種類造っていますが、もう一つは「マルト」の名前で出ています。並べて飲み較べた事はありません。開けたてではすこし物足りない感じがしましたが、少し経つとしっかりした味わいが出てくるようです。これからは冷蔵庫で冷やした冷酒が、舌の上で温まって香るのが楽しめます。

                       

                      酒器はNo.4665大とNo.4666小です

                       

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                      残雪に春風吹いて水たまり  丁寧に使われた片手鍋の修理

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                        雪融け水たまり2月も末になってプラスの気温の日が増えました。氷点下10度前後の朝と−5度前後の朝に混じって何度かプラスの日も。風は強く、浅い水たまりにも小じわのような風紋が見えます。この水たまり、雨が降ったわけではありません。青空が映っています。暖かい風で残雪が融け、水となって溜まっているわけですが、たぶん暖かい地方で雪が融けても土の上に水たまりはできないでしょう。暖かいと言っても、まだ土は表面だけが融けて下は凍ったままですので、水がしみこまないのです。

                         

                        この水たまりは一日で消えてしまいましたが、シベリアの永久凍土地帯では、その名のとおり土は下の方で凍ったままですので、春になると大規模な水たまりができるそうです。下は永久凍土ですから水たまりは長持ちして、虫が発生し、南で越冬していた鳥達が帰って、子育ての季節を迎えると言われています。見てきたわけではないので、仕事場の前にできた小さな水たまりから想像をふくらませただけですが。冬の間、日本で越冬していた鳥はそろそろ北帰行。替わって、南から夏鳥が戻ってくるでしょう。一年中ここにいるスズメやカラ類、キツツキの仲間もそろそろ元気に騒ぎ始める季節です。

                         

                        1958片手鍋深4修理/石井

                        このところずっと酢重鍋の大を2個並行して鎚っていますが、そればかりでは肩がガッタガタになりそうなので、ここで修理の仕事を一つ入れました。寄り道、道草というのではなく、これも本来の業務です。この片手鍋は20年前の作品。番号も判っていて、10年前にも修理しています。良く使われている割には扱いが丁寧で状態は良好。外部は、口の部分がわずかに歪んでいただけできれいな状態。内部はさすがにきれいに洗っているので、錫のはげ落ちが生じています。持ち手がぐらついていましたが、多少火力が強すぎるせいか、パイプ状の取り付け金具のなかで黒檀が黒く焼けて細くなっていました。

                         

                        クリーニングの後、取り付け金具を少し絞り込み、錫引き。状態の良い修理でも、錫引きは1回ではきれいにのらず、何度か繰り返すことになります。持ち手は磨き直し、細くした金具に数ミリ深く打ち込んで完了。夕方には発送しました。
                         

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                        冬を越しそうなヒメオドリコソウ  強烈な修理作業でフライパンの再生

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                          ヒメオドリコソウ/冬昨日、関東地方では春一番が吹いたそうです。関東との境から10kmしか離れていないここでも、かなり強い風。春の風と言うにはまだ寒いが、スギ花粉は飛んできていたずらして行きました。今朝はまた氷点下5度。日当りの良いコンクリートの割れ目に生えたヒメオドリコソウに小さな株が、意外にみずみずしい緑を保っている。近くの土に群生していたものはとっくに枯れているが、やっと割れ目で生き延びたものがまだ元気なのは、条件がいいからとも言えない気がします。条件の悪い場所で発芽したため、花が咲いて実をつける仕事ができなかった。まだやり残したことがあるから死ねない、と考えるのはあまりにも擬人化だろうか。

                           

                          暖かい国に旅行した人が、向こうでは唐辛子が木になっていると話していたことがあります。軽井沢に来る前、もっと暖かい地方にしばらく住んでいた時に、植えてあった唐辛子が冬になっても枯れず、春には硬く茶色に変化した茎から新芽が出ているのを見たことがあります。ヒメオドリコソウが冬を越したとしても、そのまま木になることはないでしょうが、動けない植物の方が好みの環境を探して移動できる動物より、環境の変化に耐えたり、体を変化させて適応する力が強そうです。

                           

                          昨日から取りかかっていたフライパンの修理。25年間一度も洗ったことがないのではと思うほど、真っ黒にこびりつきで被われていました。こすったぐらいでは硬いこびりつきは落ちず、酸でも取れず、回転金属ブラシでは鼻が真っ黒になりそう。グラインダーなどでは本体に傷がつきます。こびりつきの正体は油汚れや煤ですので、焼き鈍らない程度に火にかけて融かしてみたところ、燃え始めました。しばらく我慢して燃やしていると、硬かったこびりつきもさすがにいくらかスカスカして、回転ブラシでとれるように。錫引きも簡単にはのらず。何度も融かして塗り、のらないところは汚れを掻き落し、また錫引きの繰り返し。・・・フライパンは使用後丁寧に洗いましょう。油が残らないように乾拭きしましょう。機能性の維持、味と健康のために、そして長持ちします。

                          三善/フライパン修理

                           

                           

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                          ノボロギク・・氷点下15度に耐える花と種  片手鍋浅2度目の修理

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                            ノボロギク

                            浅間の焼け石はの隙間は、植物が大きく成長するには不向きな環境ですが、寒さに耐えるには良好なようです。この時期になっても花ばかりか白い綿毛の種までつけているのがノボロギク。これまで、どうせ外来植物だからと思って紹介してきませんでしたが、このたくましさを無視するのは、事実から眼をそむけていると言われそう。ほとんどフリーズドライ状態で咲くシバザクラを何度か紹介してきましたが、こちらは現役のみずみずしさが感じられます。明治の頃に入ってきた外来種のようです。100年も経つと、それなりに適応し、周囲の生物とも折り合って程よいバランスが生じるのかもしれません。場所によっては広く地面を占有することもあるようですが。軽井沢の高原ではそのような大群落を見かけた事はなく、ほどほどに慎ましく、しかもしぶとく生きています。

                             

                            昨日の仕上げは、片手鍋浅型3カップ用の修理。以前に一度修理したことがあり、2度目です。強度の空焚きはないのですが、持ち手の付け根は焦げていて、少し長いものに新調。銅の吊り輪はそのまま使いました。前回の修理の時に、内部がかなり腐食していて厚めに錫を引いたのですが、今回も腐食が進まないようにたっぷりめの錫引きです。使い方には問題がないようですが、洗い方はもう少し丁寧に、残った油分を乾拭きしておくと良いでしょう。この程度の修理は、新品価格の20%前後で、それに持ち手の新調が¥3,000プラスです。

                             

                            三善/片手鍋

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                            内外ともに真っ黒なこびりつきで被われたフライパン

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                              酒器の鎚目仕上がり今朝は低気圧が太平洋沖に去った後の強い風が吹いて、気温は氷点下6度前後とさほど寒くはありませんが、もちろん「春一番」などと言う嬉しい風ではありません。昨日の記事で、酒器に施す鎚目について書きました。完成した状態が右の写真です。下部の銅素地部分は表面をいぶし仕上げにしていますので、鎚目の凹凸がはっきりします。酒器はお湯に入れてお燗する事はあっても、直接火にかけることはないので、これまで空焚きなどの修理に戻ってきたことはありません。お買い上げいただいたお客様のところで、どんな状態になっているのか、想像するしかありませんが、たぶん少しずつ渋い色合いに変わっているのではないでしょうか。洗った後で、乾いた布で乾拭きするときれいに保てそうです。

                               

                              25年ほど使い続けた両手鍋の修理を仕上げて、昨日発送しました。よく使い込んでありましたが、内外ともこびりつきはなく、丁寧に優しく洗っていることが判ります。これまで、いろいろな鍋が修理に戻ってきましたが、使い方や洗い方で一番問題になるのはフライパンです。

                              油のこびりつき

                              左の写真は、いま手元に戻ってきている小さなフライパン。フライパンはあまり丁寧に洗わないという方が時々います。鉄のフライパンの場合、油が馴染んで黒光りする状態になると、焦げ付きにくく、使い易くなると考えられてるのでしょう。黒光りする状態と、黒いこびりつきに被われている状態はまったく別物です。このこびりつきの正体は残った油分と汚れが、次に火にかけた時に酸化し黒く焼き付いて、次第に重なったもの。うっかり空焚きすると、それが融けてタール状に流れることがあり、正体見たりでぞっとするでしょう。内側では熱の伝わりを悪くし、食べ物の味にも影響しそうです。外側では火の熱がフライパンに伝わることを阻害します。

                               

                              この状態を元に戻すのは容易ではありません。金属のヘラや硬い食器洗いでこすれば、内部の錫や銅地金を傷つけます。ここまで来るとご自分でなんとかしようとするより、送っていただいた方が良いでしょう。焼き鈍っていなければ、クリーニングと錫引き、磨き仕上げなどで、修理代は新品価格の25%前後でしょうか。最初のクリーニングに手間が一番かかりそうです。

                               

                              フライパンに限らず、銅鍋は汚れた状態で火にかけないことがポイントです。内部は錫引きしてありますので、洗った後で油をひいておくことは避けて下さい。長年の使用で多少錫がはげてきても、洗った後乾拭きしておけば問題はありません。錫のはげた部分から銅地金に腐食が進んでいたり、青錆が出るようでしたら、錫引き修理のタイミングです。判らないことがありましたら、メールに写真を内外何枚か添付して送って下さい。

                               

                              4619,4620酒器小昨日の仕上げは、No.4619、No.4620 酒器 小 の2点。 口径5.6cm 底径5.7cm 高さ14cm 重さ約300g。

                              税込み価格 ¥21,600

                               

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                              20年以上使い込まれた両手鍋の再生 春近し?ふくらむコブシの芽

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                                コブシの芽冬至に向う時は、午後の仕事に集中していると、すぐに外は真っ暗。どんどん日が短くなる実感に追われますが、逆に日が伸びる時はなかなか進まない。気がつくとやはり外は真っ暗。立春を過ぎましたが、まだまだ暖かい朝でも氷点下8〜10度。いくらかふくらんできたコブシの花芽に無理矢理探した春。綿毛のコートにくるまっています。そろそろ野鳥のさえずりが聞こえるようになるでしょうが、まだシジュウカラも静で、スズメの群ればかりが目立っています。この時期、他の鳥より早く繁殖期に入るフクロウの鳴き声もまだ聞いていません。

                                 

                                月出/両手鍋修理

                                 

                                昨日の仕事は両手鍋の修理。20年以上前に作ったもので、作品番号ははっきりしませんが、たぶん1,000番前後です。当時の持ち手とツマミは銅製で、特にツマミの形がC型。一種のシンボルマーク的な形でした。持ち手の素材を真鍮にかえた時に、ツマミの形も簡単に持ち上げられる円形に変更しましたが、前の形が悪かったわけではありません。もう1点の違いは持ち手の角度。現在よりかなり上向きで、鍋本体の上縁より上に出ています。この角度は、台所では使い易いが、食卓で使うには多少じゃまかもしれません。デザイン的には、落ち着きよりも空間を切り裂くような力を感じさせます。

                                 

                                今回の修理は蓋を落して歪んだためですが、内部の錫もいくらか剥げてきています。20年以上使ってきた割には、傷みは少なく、空焚きもありません。歪みは蓋の縁とツマミの角度だけで、大きな傷もなく、丁寧に使われてきたことが解ります。主にご飯炊きに使ってきたとのお話でした。歪みを直したり、錫引きの前に、内外をきれいにクリーニングしなければなりません。この作業をいい加減にすると、内部の汚れた部分に錫がのりませんし、その際の加熱で外側の汚れは頑固にこびりつきます。

                                 

                                さて、修理を終えた状態が写真の上段。たぶん、お買い上げいただいた時の状態に戻っていると思います。新品価格の20%程の修理費で、現役バリバリに復帰です。

                                 

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                                強い空焚きで柔らかくなった鍋を鎚ち直す。

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                                  ツララ数日間、暖かい日が続いて屋根の雪が融けて、軒下にはツララ。暖かい地方の人ならツララを見て寒そうに感じるかもしれませんが、雪がまったく融けないほど気温が低いとツララはできないのです。屋根裏が温かいと屋根の雪が少しずつ融けて、軒まで流れると低い気温で再び凍り、ツララとなって下がることになります。

                                   

                                  今日は何と5〜6度まで上がって、ツララは屋根の雪もろとも滑り落ちてしまいました。その瞬間、下にいるとえらいことになります。まさか、頭のてっぺんにツララが・・・という事にはならないでしょうが、小さな雪崩に巻き込まれるわけです。軽井沢では、雪が滑り落ちないように、傾斜の下の方、軒先になるあたりに雪止めの出っ張りがついています。

                                   

                                  今日、修理を終えたのも酢重レストランの大鍋ですが、今回は強度の空焚きですっかり焼き鈍っています。焦げ付きをとるために柔らかくなった底をたたいたのか、強く押しながらこすったのか、底が丸くふくらんでいます。外側に焼き付いた汚れもかなり頑固にこびりついて、容易には落ちません。鍋の本体部分は全面鎚ち直しですが、持ち手が付いていますので鎚てないところもあります。内側はいくらかデコボコになりましたが、とりあえず充分使用に問題ない状態まで復旧して、錫引き。磨いて仕上げて、復活です。鎚ち直しからの修理は、新品価格の30%程かかりますが、なにしろもう一度使えるようになりますので、修理代をかける価値はあるでしょう。火加減、水加減などを知り尽くした、使い慣れた鍋の良さ捨て難いものです。

                                  新丸ビル酢重鍋大修理2

                                   

                                  ご飯を炊いていて焦がしてしまった時は、まず火を止めて大きなバットかフライパンに冷水を入れ、火傷しないように鍋つかみで焦げた鍋をしっかり持ち、焼けて熱い底の部分を水でジューッと急冷すると、焦げが剥がれやすくなります。残った焦げ付きは木べらでこすって、ネットで包んだスポンジと液体のソフトクレンザーで洗って下さい。クレンザーはあまりたびたび使用すると、錫が傷みます。洗い終ったら、底を外から指の爪ではじいて、カンカンと高い音がすれば焼き鈍っていませんが、ボンボンと言うような鈍い音の場合は柔かくなっている可能性があります。ひどい場合は鍋の上縁を両手鍋で内側に軽く押しただけで変形することもあります。焼き鈍っていると思われる場合は、ご相談の連絡を下さい。

                                   

                                   

                                   

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                                  銅鍋のいぶし仕上げ色と銅地金色 内部の錫引きの傷み

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                                    今朝は氷点下14度近くまで下がっていましたが、菅平で氷点下23度、北海道では30度と聞くと、軽井沢は高めの気温だったようです。まだまだ、どんと来いというところ。昼間は温かくなりそうです

                                     

                                    仕上げ色

                                    上の両手鍋は同じものです。錫引きが終ったあと、左のように磨き上げて、通常は外側表面を硫化銅の膜で被う「いぶし仕上げ」を施します。一種の化学処理ですが、恒久的なものではなく、漂白したりクレンザーや硬い食器洗いで磨くと元の銅色に戻ります。渋い色に仕上げる目的は汚れが目立ちにくいこと、食卓での落ち着いた感じなどですが、そこは使う方の好みです。展示会やお店で展示中、銅地金色のままだとお客様が触ってしばらく経ってから汚れが浮かんでくることがあります。常設展示されている銅鍋はたいてい手を触れないよう指示されています。

                                     

                                    左側の銅地金色の場合は、使用後に汚れをソフトクレンザーやボンスターでごしごし磨くことが出来ます。レストランなど使用頻度が高い場合や一般家庭でも清潔感を出したい場合などに選ばれます。オーダーする際にあらかじめ指定していただければ、地金色で納品します。いぶし仕上げの状態で購入されても、スポンジにクレンザーで磨けば、地金色になりますので、汚れが気になるようでしたらお試し下さい。地金色のものをお客様がご自分でいぶし仕上げをするのは難しいので、まずはいぶし色で出荷しています。

                                     

                                    錫の傷み右の両手鍋を買われた方は、ご自分で地金色に磨いて使用されました。その際内部も多分クレンザーかスポンジの硬い面でかなり磨いたようで、錫がいくらか薄くなり、出っ張ったリベットの頭の銅地金が少し見えていました。この程度の錫の傷みでしたら、そのまま使っても問題は起きないでしょうが、洗ったあとで水分が残っていると錆が出ることがありますので、乾いた布で乾拭きするといいでしょう。

                                     

                                    錫引き修理に出すタイミングは人によって違いますが、たびたび錆が出るようでしたら、ご相談下さい。下の地金にえぐれたような腐食が見られる場合は、錫を引いて保護した方が良いでしょう。

                                    錫の傷み2写真左の片手鍋では、錫が剥げてきていますが、腐食は進んでいません。右の両手鍋は、レストランで使っていたもので、毎日何度もご飯を炊いてはごしごし洗い、内部の錫がすっかりなくなっています。しまうひまがないような使い方で、錆が出る間もないほどに使われていますが、やはり錫引きをした方が良いでしょう。錫引き修理は、新品価格の2割程度かかりますので、メールに内外の写真を添付して送っていただければ、ご相談に応じます。

                                     

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                                    寒波も雪も一段落 朝飯前に四苦八苦の英語併記取り扱い説明カード作り The English manual of copper pan

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                                      イチイの雪冬型の気圧配置がちょっと崩れて、寒さも氷点下の一桁台と温かくなりました。積雪は最終的に25cmぐらいでしょうか。たいしたことはありませんが、だらだら途切れ途切れに降ったため、5〜6回の雪かき。適度な運動と思うことにします。

                                       

                                      遠景のモミに較べると、手前のイチイはなぜか雪と相性が良いようで、しっかりと雪に取り付かれて、今にも折れそうなほどしなっています。寒波の後半は風が弱かったからかもしれません。新雪の浅間山を紹介したかったのですが、夕方の晴れ間も山は雲の中。地吹雪状態だったのかもしれません。雪で雑用が増えた上に、並行していくつもの下ごしらえを進めたため、仕上がりをご紹介できるものが途切れています。

                                       

                                      前の記事2点の両手鍋は外国の方からのオーダーです。展示会で対面販売の場合は、できるだけつたない英語で説明します。それでも昨年お二人の方からメールで、「付属の木蓋が小さすぎる」という連絡をいただきました。「落とし蓋」という習慣がないようで、メールでその説明を送り、今後に備えて落とし蓋の説明カードを日本語・英語併記で作りました。

                                       

                                      銅鍋の取り扱い説明など、これまで日本語のカードをつけていましたが、今回のオーダーには英語併記のカードをつけることに。仕事の後、夜はまるで頭脳が停止してしまいますので、カード制作は早朝。そんな仕事は朝飯前さ、というわけにはいかず、四苦八苦、ネットの翻訳サイトのお助けでなんとかまとめてみました。さて、これで良いものやら、お気づきのことがありましたら、ご一報ください。

                                      4609説明ブログ用

                                       

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                                      大根の頭が観葉植物に?  修理の仕事4日目は片手鍋を両口に改造する

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                                        大根再生東信地方にはねずみ大根とか紫辛味大根などなど、様々な大根おろしにむく小さな辛い大根があります。麺つゆに入れても味がはっきりしていて良いのですが、おろして汁だけを絞り、味噌を加えて釜揚げうどんや蕎麦のつゆにします。酒の席で最後に供される事が多く、辛味が効いて酔った頭とふくらんだ腹がシャキッとなります。

                                         

                                        車で出かかるので外で飲む事はほとんどありませんが、家で麺を食べる時に出汁をとるのが面倒だと辛味大根と醤油ですませます。何回か下からおろして使ううちに、頭からは葉が生えて、艶やかな緑になりました。切り取って水にさせば、立派に観葉植物。いつまで続くか判りませんが、間違いなく生きています。生きているものを生物というなら、これも一個の生物でしょうが、生命体としての個体となると、植物は動物ほどはっきりしません。

                                         

                                        この状態の大根の芽に発根剤と栄養剤でも与えればきっと一個の生命体として生きながらえるかもしれません。新しい命なのか、連続した命なのか、クローンと考えるべきなのか。花が咲いて雌雄双方の遺伝子が混合して生まれる新しい生命(種の発芽)とは違います。世代交代とクローンの両方を駆使しているのが植物ですが、最近の生物学では人工的に高等動物でもいろいろ試されていて、命とはという大命題が怪しく揺れています。

                                        片手鍋を両口に

                                         

                                        昨日は修理オーダーの最後、デパートの展示会で持ち込まれた片手鍋。まだ3〜4年の使用で、内部も修理が必要というほどではありません。左利きのお客様で、左手用のフライパンを会場で見て、前に買った右手用の片手鍋を改造してもらえないかというご注文です。

                                         

                                        現在の口を閉じるのはその部分の地金が薄くなりますのであまりお勧めできませんが、反対側にも口を作って両口にする事は、それほど難しくはありません。しかし、その作業のためには持ち手をはずして、汚れをクリーニングし、口を鎚ち出したあと内側全体の錫引きと外部のいぶし仕上げ、持ち手を調整して再度取り付けと、いくつもの工程を必要とします。加工価格としては、片手鍋の価格の25%程度ですが、今後ずっとストレスを感じながら使う事を考えると、改造という選択は正解ですね。全体も新品の状態に戻ります。最初から左手用や両口のオーダーでは、右手用と価格は同じです。

                                         

                                         

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                                        年末の修理作業3日目は25年前の片手鍋2点  コケは自分で生育環境をつくる。

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                                          161119コケ浅間山から下ってきた焼け石(火山岩)の上に生えそろったコケですが、びっしりと岩を被う緑色のものと、そこから立ち上がるオレンジ色のものが一つの種なのか、別の種なのか私には判りません。緑色のコケが胞子を飛ばすために立ち上げたように思えます。裸の岩は植物の生育環境としては劣悪です。岩のわずかな窪みに溜まる水や土ぼこりを頼りに、最初の胞子は発芽してコケの本体に成長したのでしょう。そのコケ自体が生育環境となって群落を形成していきます。

                                           

                                          カラマツ芽生えコケの群落は、他の植物にとっても生育可能な環境になり、草ならば小さいながらも花を咲かせて種をつけることもできます。カラマツ(写真左)やモミ、カエデなどの木も発芽しますが、大きくなるのは容易ではないでしょう。稀に、少しずつ根を伸ばして下の地面まで達することがあり、根で岩を抱く大木になる事もあります。わずかな偶然の可能性に賭けるしかないのですが、もちろんそんな意識を持っているわけはなく、たくさんの種をばらまいて、あとは運と確率に委ねるしかありません。

                                           

                                          金子滋/片手鍋修理昨日は3日続きで修理の仕事。25年前の制作ですが、空焚きや変形はなく丁寧に使い込まれています。金属の持ち手がつく片手鍋やフライパンは比較的重いので、当時は標準で持ち手の反対側にも弧状の手をつけていました。今は、ご希望がある場合のみにしています。持ち手の素材を現在は銅から真鍮に変えたことで、薄くしても強度が保てるため、いくらか軽く仕上がるようになった事もあります。黒檀の持ち手の方はいくらかぐらついていましたが、空焚きがなかったので木の傷みは少なく、受け金具の直径をいくらか絞ることで固定できました。

                                           

                                          細部の仕上げは現在の方がきれいになっていますが、基本的な構造や姿は25年前既に完成しています。汚れを落として、錫を塗り直し、いぶし仕上げで磨くと古い感じは一掃されて、そのまま売りにだしてもおかしくない状態に。通常、この程度の修理では、同じものの現在の価格の2割程度の修理代で直ります。これからも長く使いたいと思っている場合は、どうぞ検討してみて下さい。状態の判定が解らない場合は、メールに鍋の内外を移した写真を添付していただければ、ご相談に応じやすくなります。

                                           

                                           

                                          JUGEMテーマ:アート・デザイン


                                           


                                           



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