繊細で美しい柄のサカハチチョウ   つる鍋の修理

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    サカハチチョウ春型雌

    作業場の中で死んでいた美しい蝶。左側の写真で見える翅は、本来たたまれた時は内側になります。タテハの仲間は、私にはなかなか識別できませんが、右の写真で見える外側の細かい柄に特徴があり、図鑑で調べるのは容易でした。サカハチチョウ春型のメスです。夏型は全体に濃いこげ茶色に、八の字を逆さまにした白く太い線が目立ち、名前の由来だとか。細かい柄と微妙な色合いには不似合いな、ちょっとガサツなネーミングですね。

     

    この仲間は、山歩きしていると汗を吸いに腕に止まったり、獣のフンに群がったり。時には獣の死体にも寄ってきます。そんな習性からでしょうが、昔から蝶は不吉なものとされることがあり、いまも蝶に対して拒絶反応を示す人がかなりいます。私の世代では、小学校の夏休みの宿題で昆虫採集というのが一番ポピュラーでしたので、年取ってからも昆虫少年だったことを語る人はたくさんいます。標本箱に虫ピンで刺されて並ぶ昆虫。虫ピンという名前も今は使われないかもしれません。頭のない待ち針と言っても、待ち針さえ洋服屋でズボンの裾かがりをする時ぐらいしか見かけなくなりました。小動物であっても、昆虫以外の動物を針で刺して標本箱に並べるということはあまりないでしょう。死んで標本にされてもなおその美しさが保たれることが、小学生から専門家までが感じる動機に違いありません。子供の頃、腐らないように腹部に防虫剤を注射する時のかすかな心の痛み。

     

    生きているものを捉えることは現在あまり推奨されず、虫取り少年達も捕まえて観察した後は逃がしたり、餌を与えて飼育したりが夏休みの自由研究の中心。自然が豊富と思われる信州の山間部にいても、近年は蝶の姿がとても少なく感じられます。もちろん子供達が捕まえて標本にするからではなく、むやみに使われる農薬が一番の原因でしょう。ヨーロッパに比べて、日本の農薬規制はゆるく、TPPや貿易協定でさらにその弊害は大きくなりそうです。

     

    半田/柳澤修理つる鍋

    昨年末から依頼されていた鍋の修理ですが、展示会などが立て込んでいて、仕上げられたのはこの春。かなり以前に作ったつる鍋で、当時はまだつるが銅製。現在の真鍮製に比べると素材が柔らかいために太くしてあります。よく言えば素朴で力強い印象。修理後の写真は撮り忘れたのか見つかりませんが、もちろん綺麗に復活してお客様の手元の戻っています。

     

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