部屋で生き残るナスターシャム No.4800 長円縁両手鍋丸
今朝は氷点下10度まで下がりませんでしたが、昨日は15度。去年の晩秋、気温の低下が早かったためか、外のナスターシャムが枯れた後もまだ色が残っているうちに、フリーズド・ドライ状態で残っています。遠景にはただの枯れ草ですが、アップで見ると意外な風情があります。霜が降りる直前に鉢植えにしたものが、今も部屋に残っています。花をつけることもなく、しかし、陽光を求めて体を精一杯伸ばして、必死の生き残り作戦。本来の姿からは不自然ですが、観葉植物だと思えばいいいのでしょう。食べようと思えば食べられるのですが、健気さの手前躊躇します。このまま春になったら、再び咲くのでしょうか。
ひと月ほど前にいただいたオーダーです。No,4760 のデザインで、どちらの方向からでも鍋の中身がよく見えて、取りやすいように縁の角度をねかせ、さらに持ち手取付部分の幅を広げるなどの具体的ご希望がありました。容量は2.3リットル前後。オーダーをいただいてすぐにとりかかったのですが、今回はかなり慎重にというか、少し進めては数日間眺めて形のバランスを確かめ、さらに一歩進めるという感じ。横からも上からも実際に使う時の斜め上からの視線でも、デザインのダイナミックさを失わずに、縁を水平に近づける。機能的にも、縁がまるで水平では、汁や蓋の縁の結露が外にこぼれやすくなります。作業している時は、一つの視点、思惑に支配されがちですので、時間をおいて見直すことが必要。その結果が写真のとおりの仕上がりです。持ち手が長くなったことで、縁はより自然な曲線になったように感じます。お客様からの様々なご希望は、惰性に陥りやすい仕事にとって、新しいデザイン開拓や改良への心地よい刺激です。
No.4800 長円縁両手鍋丸 全長37.3cm 幅27.8cm 丸い部分の直径24.6cm
全高9.3cm 折り返し部分までの高さ6.1cm すりきり容量約2.3リットル
税込み価格 ¥110,160
JUGEMテーマ:アート・デザイン
- 2018.02.10 Saturday
- 両手鍋 Double-handles Pots
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