両手鍋の粗鎚ちと仕上げ鎚ち

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    両手鍋途中

    しばらく新作の紹介が途絶えています。その間、オーダーの溜まってい両手鍋に一斉に取りかかっていました。写真の他にも数点同時に開始ですが、進行の具合はばらばらです。前列左側は木蓋を乗せるタイプ。右側は酢重レストランで使う大きな深い鍋です。左上は炊飯型の中ぶり。仕上げ鎚ちが終ってこれから蓋にかかります。

    炊飯型は本体に段差を作るために、仕上げ鎚ちに時間がかかります。写真にある他の鍋全部を銅板からあらかた成形するまでの時間と同じぐらい、一つの仕上げにかかります。その工程で描く微妙な曲面が勝負どころです。そこまでの粗鎚ちは機械でも出来ますし、一年ぐらいの経験でも手鎚ちで出来るでしょう。その工程に時間がかかるのであれば、外注したり人を雇ったりということも考えられますが、実際はそれほど時間がかかりません(と言っても2〜3時間でざっと成形できるのは余程小さな片手鍋ぐらいですが)。緻密な丁寧さと形に対する感覚が要求される仕上げ鎚ちを任せられる人を育てるには、5年以上かかると思われます。しかも、仕上げの要求水準が自分の中で高まる程、その水準を満たすためにかかる時間が長くなります。腕が上がるほど時間がかかるようになると言うと解りにくいのですが、品質が良くなるほど時間がかかるというと、納得していただけます。どうも、そのあたりがこの仕事の限界というか、いい仕事をする人がいなくなって、絶滅危惧職と自嘲する原因のようです。
     
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