信州の地酒を酌み交わす酒器 その工程

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    酒器工程

    銀座に出来る長野県の店で使う予定の両手鍋は仕上げて納品しましたが、今は次の酒器にかかっています。海のない長野県ですから、海産物の美味しさに頼れません。米と野菜が中心ですが、地酒は美味い。山に囲まれた盆地がいくつもあって、谷筋ごとに町が発達しますので、それぞれに食文化が異なり、小さな蔵元が頑張っています。開店の折りには、ぜひお試し下さい。

    酒器と筒状の花入れは銅のパイプから作ります。平な銅板を絞って作る事もできますが、深く細く絞り上げるのにはひじょうに時間がかかります。価格が上がり過ぎて、用途ととのバランスがとれません。機能性に遜色がなければ、パイプから作る事に問題はありませんが、デザインはその工程に無理がないフォルムを考えます。

    左端の2本は長いパイプを切って汚れを落とした状態。その上部3分の1程度に、銀ロウを融かして被せたのが3番目。金ブラシで銀ロウの部分を磨いてあります。銀ロウは650度前後で融けて、銅に密着します。メッキよりずっと厚くのりますので、鎚ち絞ったり伸ばしたり、鎚目をつけても剥げることはありません。

    通常の金床は使えず、丸棒状の鉄を中に通して外から鎚で鎚ちます。上部銀ロウ部分のざらざらした仕上げは手前の鎚、下部の縦長の鎚目は向こう側の鎚です。両端は鎚ち伸ばし、中央部は逆に絞り込みながら、鎚目を施します。上部をざらざらに仕上げるのは、手で持った時にべたつかず、滑りにくいという効果もねらったものです。酒器としては壊れない事が最大の長所でしょう。ご家庭でも安心、お店では毎日何回転も使われる道具です。

     
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