星のヒヤシンス? イタリア製厚手片手鍋の修理

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    星のヒヤシンス

    昨朝は氷点下でしたが、今朝は4度ぐらい。半世紀も前のことだったと思いますが、春になると多くの家の窓辺にヒヤシンスが咲いていました。いわゆる水栽培とよばれる大きな徳利型のガラス容器の上の半球形部分に球根をのせて並んでいました。球根からは下の水に向って根が伸び、葉が出て茎が伸び花が咲く。植木鉢や土がなく、なんとなく現代的、人工衛星や宇宙探検の時代にふさわしい新鮮さを感じていたのでしょう。

     

    すっきりと片付いてシンプルな色調の家には似合いそうですが、いたるところ、窓辺りと言えども雑然と道具やら本やらが積んである仕事場では、人工的な色数が多すぎて、植物の色がくすんでしまいます。冬枯れの寂しい大地から緑が芽生え、鮮やかな花の色に出会う喜び。スイセンやクロッカスの大振りな花ではなくても、陽射しに向って咲く小さなオオイヌノフグリでも、春の到来を目一杯告げているようです。写真左は「星のヒヤシンス」というらしい。正式な名前はちょっと調べただけでは見つかりませんでした。右は原種に近いヒヤシンスでしょう。花茎が伸びて横向きに咲いていますが、地際で上向きに咲く鮮やかな空色の花の強い印象にはかないません。

     

    片手鍋修理/石井健夫

    昨日修理したPentole Agnelli 社製の片手鍋。直径16cmあまり深さ10cm弱の割には重さが1.2kgあります。真鍮鋳造の持ち手が重いこともありますが、本体の銅板の厚さも2.5mm としっかり作られています。家庭用と言うよりプロ用として作られたものでしょう。この厚さになると、板金から手で鎚ち絞るのは不可能ではありませんが、特別なオーダーでなければちょっと厳しいかなというところです。この製品も機械的に成形したのち、側面を鎚って締めているようです。持ち手の裏側には、滑り止めの出っ張りが3段。良く考えられています。私が作る片手鍋の真鍮持ち手は、鋳造ではなく丸棒から鎚ち伸ばし、上面と側面に横向きの鎚目を施すことで滑りにくくしています。

     

    左上が依頼された時の状態で、汚れやこびりつきはなく、錫のはげ落ちと多少の腐食が見られます。錫が少しはげたぐらいで錆が出ていなければ使用上の問題はありませんが、銅素地に腐食が見られる場合はそれ以上進まないように早めに錫引きをいした方が良いでしょう。焼き鈍りや変形はなく、錫の引き直しのためにクリーニング。いったん、残っている錫を全て取り除き、その後に新しく錫引き。錫引きは本体全体を加熱しますので、その際に生じた汚れを硫酸で落し、ピカピカに磨き挙げて新品同様(新品の状態を見たわけではありませんが)に仕上げ。強度の空焚きや変形がなく、鎚ち直しが必要ない場合は、私が作っている同じ大きさの鍋の新品価格の20%程度の修理代になります。

     

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    1994年作、かなり使い込まれた両手鍋の修理 No.1416 

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      1416両手鍋基本形修理

       

      22年前に作った両手鍋ですが、良く使い込まれたうえに、強い空焚きで焼き鈍り、変形も起こしていました。大きさは直径が21.2cm、本体高さ8.4cm、最近のものではNo.4743 とほぼ同じ大きさです。焼き鈍るという状態は、銅の地金が高温になって柔らかくなり、冷えた後も柔らかい状態のままになることを言います。「鉄は熱いうちに鎚て」と言われるように、金属は一般的に高温では柔らかく加工しやすい状態になります。鉄は冷めると再び硬く戻りますが、銀や銅は冷えても柔らかい状態が維持されます。柔らかくなった銅をたたいたり曲げたりすると、硬くなり、鎚ち締めると言いますが、一般的には加工硬化とよびます。

       

      この性質を利用して、一度高温で焼き鈍した銅板を冷えてから手で持って、利き手の金槌で鎚ち変形させていく工程が、鍛造とよばれる作業です。一通り全体を鎚つと加工硬化で硬く、変形しにくくなりますので、再び高温に加熱し、焼き鈍ったものをまた鎚ち変形を繰り返します。深い形ほど、その工程を多く繰り返して目標の形に成形し、最後に何度か表面をきれいに整えると同時に硬く鎚ち締める仕上げ鎚ちの後、持ち手をつけます。強い空焚きは仕上げ鎚ち直前の焼き鈍った状態に戻っていることなります。

       

      今回の鍋はこびりつきや汚れをクリーニングすると、何度か空焚きしたようで、内側には銅地金の腐食が見られます(写真左上)。そのデコボコを少しでもならすために、少し強めに底の部分を鎚ち締めると、地金がいくらか伸びてきます(中段左)。底からの立ち上がりと側面も打ち締めますが、持ち手をはずすことが出来ないので、新しい地金から鎚つより難しい作業となります(右上)。今回は予想外でしたが、蓋も焼き鈍っていましたので、ツマミを取り外して鎚ち締めました。

       

      よく使い込まれた上に強い空焚きがあると、錫引きが容易にはできません。油に馴染んでいるのか、表面が変性しているのか、原因はよく解りませんが、融かした錫を表面に流して、のりの悪いところを削り落し、再度錫をひく作業を何度かくりかえします。特に今回は底の部分の腐食をしっかり覆うように、厚めに錫をのせました。最後に、一連の作業で汚れた外面をクリーニングしてから、いぶし色に変化させる硫化仕上げと、磨きで完成です。

       

      仕上がり寸法は直径21.4cm 本体高さ8.7cm 全高約22.5cm 全重2.01kg

      修理代は現在の新品価格の30%程度です。

       

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      夕陽に輝く浅間山と月を標準単焦点レンズで撮ってみました  小さなフライパンの修理

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        180130浅間山夕景

        1月30日の夕方、沈みかける夕陽に輝く浅間山です。この1週間前には、草津の本白根山で死傷者が出る噴火があり、浅間山でも?という心配はありますが、草津の噴火はごく小規模。あの程度の噴火がいつ起きてもおかしくない浅間山です。いくらか広角よりの単焦点レンズで撮ったこの写真、パソコンでかなりトリミングしてあります。正月に落して壊した標準ズームの望遠サイドで撮っていた写真よりシャープな感じがします。試しに夕方昇った月の写真も撮ってみました。壊したズームの修理代が、修理内容はとても簡単であるにもかかわらず、新品価格の6割ほど、状態の良い中古を買える以上の査定額だったので修理は諦めました。

        180130月の出

        さすがに、視角では1度ほどの遠く小さな月を、画角が60度ぐらい?あるレンズで撮るのは無理があるようです。ですが、壊したズームレンズと一度に撮り較べすることも出来ませんので、どっちが良いのか判りません。判らないぐらいなら、小さくて軽い単焦点標準レンズの少し良いものを常時つけている方が扱いやすい。どんな被写体にでも対応しやすいという「ズーム信仰」を捨てた方が良さそうです。多機能の十徳ナイフより、単機能のナイフとハサミとペンチの方がはるかに機能的だと言うようなものですね。この写真の翌日は皆既月食だったようです。

         

        フライパン修理/山田敏和

        小さなフライパンの修理。使い込んで黒光り?という状態を大幅に通り越して、黒いこびりつきが分厚く被っています。こびりつきの正体は煤、炭化した食品と酸化した油です。これでは、せっかくの熱伝導の良さも活かされず、味にも健康にも影響がありそう。こびりつきを燃やしてとろうかとも思いましたが、空焚きによる焼き鈍りはないので、機械的にとることにしました。その後に錫引きといぶし仕上げで、すっかり元どおりです。銅鍋の手入れのポイントは、内側外側ともに汚れを残さないこと。スポンジやネットスポンジで洗ってから、乾拭きしておきましょう。この修理で、修理代は元の値段の2割あまり。焼き鈍って鎚ち直しがあっても3割程度。カメラの修理に較べると良心的価格? 新品の状態に戻って気持ちよく使えることを考えたら、リーズナブルな投資です。

         

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        氷点下12度の明るい朝  1989年制作の両手鍋修理

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          バドミントン上腕筋の故障でテニスをやめてから4〜5年経ちますが、その後は町の運動施設で下半身の筋トレを続けてきました。上半身は金槌を鎚つ仕事で毎日動かしているので、脚の運動中心。機械相手に大汗かいて、500~1000kcal 運動すればそれなりの満足感と疲労感はありますが、なんだかエネルギーの浪費のようで虚しさも残ります。せめてマシーンに発電機がついていて、お茶の一杯でも湧かすことが出来ればはげみになるだろうにと。

           

          仕事も展示会以外は一人ですし、機械相手の運動では人とのやりとりがなく、スポーツとしての面白さがない。テニスを始める前の30代前半に少しやっていたバドミントンに復帰する事にしたのが1年前。団体競技と違い、バドは相手が一人いればできるのですが、いい年したオジンが向かい合って黙々と打ち合っている図は、傍目にあまり楽しくはなさそうです。それなら、相手を募集しようと、この春頃からまわりに声をかけて、初心者レッスンから始めています。10人ほどの仲間で、最近は試合もできるようになり、これからバドのおもしろさが出てくるレベルになってきました。ひじょうに運動量の激しいスポーツの上に、緩急の差も大きく、瞬間的な判断や対応が要求されます。ちょっと意外に思われるかもしれませんが、ボクシングと共通する競技だと感じます。
           

          安河内/両手鍋707修理

          連日修理の仕事が続いています。お正月前に、きれいに直して戻したい、暮のお料理や家族揃っての食事に使ってほしいと思っています。今度は1989年作の両手鍋ですが、30年近くを経ても大きな損傷はなく、錫も残っています。しかし、残っている錫をそのままにして上から新しく錫をひこうとしても、のりが悪く、かえって何度もぬることになりますので、一度できるだけ落してからかかる方がきれいに仕上がるようです。細部をちょこっと修正し、新品の時より良くなっているかもしれません。おまけに木の落とし蓋をつけて、送り出しました。

           

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          小雪の後は冬型に戻る 1990年作の両手鍋修理

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            マツヨイグサ実昨日は一日だけ少し温かく、最高気温8度。日本海側を低気圧が通過した後、太平洋側をもう一つ低気圧が通過したため、夜半に小雪。その後は冬型の気圧配置に戻って、今朝5時頃の気温は氷点下6.7度。まだこれから下がるかもしれません。

             

            内陸のため、本格的な冬型の日は乾燥して深い青空に。2mを越すマツヨイグサの枯れた茎には実が上を向いています。冬鳥が食べそうですが、今年は冬の渡り鳥を見ていません。やってきましたと報告するようなツグミの鳴き声もまだです。アトリやカシラダカも見ていません。年寄りに人気のジョウビタキもまだです。年末の忙しさで、きちんと観察する時間がないせいもありそうですので、仕事場の周囲の現象だけで全体を論じるのは危うい。しかし、寒い。寒いと冬鳥が早くやってくるのだろうか。それとももっと暖かいところまで南下してしまうのだろうか。本格的に雪が積もれば、周囲の景色は単純になって、鳥の姿も見やすくなるでしょう。

             

            永澤/両手鍋766修理

            昨日の仕上げは1990年に作った両手鍋の修理。記録を見ると最初は下の部分だけだったらしく、蓋は後から作ったようです。多少歪んだ蓋を修正し、本体側の縁を少し高く折り曲げて、蓋がずれ落ちにくくしました。本体は浅いタイプですので、すき焼きや煮物・煮魚に向いています。グラタンやオーブン料理にも良いでしょう。肉類、リンゴやイモなどを蒸し焼きにして、最後にオーブンでカリッと仕上げるのも、冬の食卓に似合いそうです。手軽に使うとき用に木蓋や木の落とし蓋をつけました。蓋の方は折り返しのないシンプルな作りですので、大きな鉄板の上で肉や根菜を焼く時に蒸し蓋としても使えるでしょう。

             

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            花も葉も色変わりするスイカズラ(忍冬) 片手鍋2度目の修理

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              スイカズラ種黒い艶やかな種の周囲は、一様ではない色変わりを見せるスイカズラの葉です。冬の間も萎れないことから「忍冬」の名前もありますが、ほんとうに冬中枯れないで残るでしょうか。葉が落ちてしまうと存在に気づかず、再び花が咲くまで忘れてしまいそうです。

               

              花の咲き始めは白く、次第に黄色く変わります。花も葉も色変わりがおもしろい。花には蜜があって、吸うからスイカズラ? 花の咲かない木や生け垣に絡み付いて咲くと、香りとともに華やかな雰囲気を楽しませてくれます。このまま冬中残ってくれるといいのですが。

               

              岡本/片手鍋修理前ひと月ほど前に送られてきた片手鍋の修理。他社製のものですが、作りはしっかりしていて使い易そうです。昨年も修理したもので、今回は2度目の空焚き。かなり高温になったようで、柔らかくなった底から立ち上がりにかけて鎚ち直す。持ち手が付く部分は鎚てず、わずかにデコボコした感じになるのはしかたないかなという仕上がり。変形しやすい上縁部のコバも2周鎚ち締めておきました。強く空焚きで内部の表面が変質したのか、錫がのりにくく4〜5回錫引きを繰り返してしっかり被せてはありますが、いくらか色のまだらは残ってしまいました。

              岡本/片手鍋修理後

              外側を磨き、新しいコクタンの持ち手を削りだして、取り付けて終了。他社製のものを鎚つときは、構造上どこまで耐えられるかの判断がむずかしく、力加減の気を遣います。今回のものは本体がしっかり作られていますが、持ち手取付板との接続がリベット3本だけ。内側は錫でしっかりとめられますが、外側は緩んで動くのをたたいてとめています。もしもう一度打ち直すことがあれば、リベットを交換する必要があるかもしれません。

               

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              中国語版「取り扱い説明」 《关于铜锅的使用和保养说明》

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                先日このブログに日本語・中国語対訳の「取り扱い説明」を画像で掲載しましたが、検索しやすいように本文中に文章で再掲載します。

                取説写真ブログ用

                 《关于铜锅的使用和保养说明》

                请注意铜锅无法使用电磁炉或微波炉,请使用煤气加热并且不要使用大火。除去带有木制手柄的单手锅以外,其他的铜锅都可以使用烤箱,但是温度需控制在200度以下,并且锅体和把手都会变热,请小心不要烫伤。

                使用后,请用温水,洗洁精,柔软的海绵或刷子清洗干净以后用干布擦干,请避免使用带有颗粒的去污粉或擦亮剂。另外请不要把食物长时间放置在锅中。如果您对订制,保养,修理有任何问题,欢迎来邮件咨询(仅接受日文英文

                 

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                白い花は不人気?白菊が見当たらない No.3793片手鍋の修理

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                  菊2種

                  最近、花壇では白い花をあまり見かけません。デージーとかカスミソウとか白いパンジー。花壇がカラフルになって、かえってヒメジョオンやフランスギクなどの雑草の白が目立つようです。霜の朝、白い菊を探しましたが、近所にはありませんでした。「心宛てに 折らばや折らむ 初霜の おきまどはせる 白菊の花」なんて、写真で洒落てみようと思っても、白菊が見つからない。お葬式や仏壇用にたくさん栽培されて花屋さんでは売られていますが、園芸用には不人気なのかもしれません。

                   

                  初雪ならまだしも、いくら初霜があたり一面を白くおおっているとはいえ、菊の花を摘もうと思ってもどこにあるのかがわからない、なんてことはあり得ない。平安期の歌をリアリズムで解釈するのは楽しくないですね。想像の世界で遊ぶ・・・どこまで想像をふくらませて良いものか・・・白菊に一瞬、若い女性を連想させるくすぐりも感じます。

                   

                  3793片手鍋修理前2011年に作った片手鍋が修理に戻ってきていました。見た目はかなり強い空焚きですが、焼き鈍りはそれほどひどくはなく、比較的低温で長時間空焚きしたらしい。この片手鍋は、買われた後にお客様の希望で注ぎ口をなくす改造をしたもので、持ち手も長めに作りました。

                   

                  鎚ち締めは形が崩れない程度ですませました。長時間の空焚きのせいでしょうが、内部のクリーニングは予想以上に手間取り、錫引きの工程に入っても、何度か浮き上がってくる汚れを掻き落しました。そのために錫引きは4〜5回繰り返すことに。持ち手を新しく作り直して取付けで、修理完了。一晩おいて、問題がないことを再確認し、発送でした。

                  3793片手鍋修理

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                  ハガキ版中国語版の取り扱い説明書が出来ました 《关于铜锅的使用和保养说明》

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                    中国語取説

                    中国語の取り扱い説明書を作りたいけれど、自動翻訳では間違いだらけのようですし、その間違いを見つける能力もない。そんな話を展示会の間、お客様の途切れた時に売り場のスタッフの方々に話していました。昨日、日本語・英語・中国語が堪能なスタッフのお一人から、このサイトの英語版取り扱い説明書を読んで中国語に翻訳したものがメールで送られてきました。どこからどう取りかかったものやら思案していたところで、タイミングの良いありがたい贈り物(送りもの)です。さっそく、カードに仕立ててみました。私のパソコンに内蔵されているいろいろなフォントを試してみましたが、メールからテキストに変換する際にかなりの誤字が含まれてしまいます。中国語の「音」が解らないので、誤字の部分を打ちこみ直すこともできず、メールの文面をそのまま画像で切り取り、ハガキサイズに貼付けました。実用上充分ですし、これなら字の間違いも起きません。この記事のタイトルに、メールの中国語をそのままコピー・ペーストで入れてみると、誤字が解消され正しく表記されていますので、画像を使わなくてもテキストファイルに変換する方法があるに違いありません。

                     

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                    夏の暑さにも冬の寒さにも負けない外来種二つ No.4466両手鍋修理

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                      ビオラ/マツバギク

                      右のビオラ、春からずっと同じようすで咲き続けて、周囲を見渡すと最後の一株。すでに何度も氷点下に下がり、霜にあたっているが、まだまだ平然としています。かたや、右のマツバギク。花のようすは変わりありませんが、茎や葉は赤みをおび、萎れている。萎れているが枯れているのではなく、むしろ水分を減らして細胞内の濃度を高めることで、凍結を防いでいるのかもしれません。野菜や果物の多くも低い温度を経験することで、糖分が増して美味しくなる。植物の防衛反応が幸いしています。このマツバギクは環境が良ければ、氷点下15度以下に下がる真冬でも咲き続けているのを、昨年見ました。

                       

                      4466両手鍋流離

                      展示会が終って、本格的にオーダー制作に取り組む前に、展示会以前に受けた仕事を済ませています。これは内部の錫引き修理。何が原因なのかよくわかりませんが、底のごく一部の錫が剥げて、いくらか銅の地金が腐食してきていました。全体のようすはきれいに丁寧に使われていますので、扱いが乱暴だからということはありません。何かの拍子に強くあたったステンレス器具による傷から腐食が進んだのか、酸や塩分が強い食材の一部がこびりついていて、そこから腐食したのか。原因が判らないままのことが時々あります。まずはきれいにクリーニングしてから錫引き。良く使われている銅鍋の方が修理に際して錫ののりが悪く、今回は3回塗り直して仕上げ。現役復帰です。

                       

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                      台風が過ぎて氷点下 4755片手深型に真鍮のつり輪をつける 伊勢丹新宿店の展示は本日最終日

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                        台風一過の夜明け

                        一昨日の夜は台風の進行を気にしながら新宿から軽井沢へ。大雨警報が出ていたようですが、それほど降った様子はなく、翌朝は明るい日の出。朝日に照るカエデは、作業場の横の木ですが、北風のあたるもう1本はすでに茶色く落葉し始めています。同じ種でも、わずかな環境の違いで大きく変化するのが生き物です。まして、人の子どもにはみんな良い環境で育ってほしい。黄色く変わり始めた山のカラマツが朝日にあたって赤く写りました。

                        今朝は氷点下2度近い冷え込み。昨日朝の埼京線は強風で遅れましたが、夕方のニュースでは「木枯らし1号」だったとか。冬になるなら冬らしく、台風はもう勘弁してほしい。

                         

                        4755片手鍋深3/吊り輪

                        昨日片手鍋深型をお買い上げのお客様。浅いタイプの片手鍋と同様の吊り輪をつけてほしいというご要望です。以前は、深型にも標準で吊り輪をつけていましたが、台所にぶら下げる適当な場所がないお客様から、吊り輪は要らないというご要望が多く、深型には現在つけずに仕上げています。後からつけるのは問題ありませんが、ついているものをはずすと、穴が残ります。ご要望があれば無料でおつけしますが、送料がかかる場合は送料着払いでお願いします。

                         

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                        外国からの客様が多い伊勢丹新宿店の会場 英文付きの取り扱い説明書

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                          さすが新宿の伊勢丹ですが、外国からのお客様が多い。中には、英語・中国語・日本語いずれもあたりまえの様に話す方もいれば、中国語のみでお互いしどろもどろしながら英語で会話にならぬ会話を試みることもある。会場で話している間は、お互いニコニコでなんとか切り抜けますが、後で使い方など解らないことが出てきた時、私の怪しい英語力では電話で説明するのは難しそう。英語のメールなら時間をかけてなんとかなりそうです。去年から英語の説明文をすこしずつチャレンジしていますが、今回は切羽詰まって前日に日英両方で取り扱い説明書を書いてみました。初日前夜、英語に強い友人に添削してもらい、朝でかける前にあわてて印刷。とりあえず下のような葉書サイズの取り扱い説明書を会場でお渡ししています。次は中国語・・・自動翻訳ツールでも試してみましょうか。しかし、それもかなり怪しいようなので、そのうちに原稿が出来たら、売り場のスタッフに添削をお願いすることになるかもしれません。私のことだから、それも次の展示会直前にドタバタ・・・と言うことになるでしょう。

                           

                          英語版取説

                           

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                          迫り来る秋の色  両手鍋/軽度の空焚き修理

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                            秋色/カエデ紅葉にはまだまだ早い。お盆が終ったばかりだが、小学生は2学期が始まって、朝の登校風景が見られる。軽井沢と言っても、観光客の来るところではないので、朝のいっときでも子どもで賑わうのはいい。昨日も夕方少しばかりの雷雨があったが、高原の夏らしい豪快な夕立にはならない。

                             

                            例年なら陽射しに焼けた植物や土に雨が降って、お盆あけの風は独特の秋の匂いを運んで来るのだが、すでに秋の気配が迫って来ているが、あの匂いはしない。

                            秋色/トンボカエデやサクラにはすでに色変わりし始めている枝が見られます。2000mを越す浅間連山には、たくさんのトンボが群れ飛んでいたので、今年は里にもたくさん下ってくるだろうか。まだまだ、赤トンボと呼ぶには色がうすい。温もりを求めて、日当りの良い道路で休むのは、まだ早すぎる気がします。

                             

                            4449両手鍋修理/林奈美様

                            旧軽井沢で買われたお客様から、そのお店に修理の依頼が。比較的きれいに使われてきた様子ですが、軽度の空焚き。ダメージは本体部分にとどまり、蓋はクリーニングといぶし仕上げ、磨きだけ。価格の1/3が蓋ですので、修理代は新品価格X 1/3 X10%

                             

                            本体部分は空焚きでシミが浮いている錫を落して錫引き。4回ほど錫を融かして塗る工程を繰り返し、いぶし仕上げと磨き。修理代は、新品価格X 2/3 X20%  トータルするともとの価格の6ぶん1の修理代で新品同様に戻りました。

                             

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                            雨上がりのギボウシ  満身創痍の酢重鍋大を修理する

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                              雨上がりのギボウシ明け方まで降っていた雨が上がり、朝日を浴びるギボウシの花。野生のものではなく、園芸用に改良した斑入りの葉を持つ小型のものです。花の色はうすくオオバギボウシに似るが、花の形はもっと色の濃いギボウシに似る。半日陰でないと、ぼんやりした印象になるが、植えた目的は花ではなく、長く楽しめる葉の方なのでしょう。きつい色の大きな花が多い洋花が咲き誇る季節、かえってこんな地味で落ち着いた花の柔らかな風情が好ましく感じられます。

                               

                              ネジバナ2017こちらは、日当りの良い反対側に咲いたネジバナ。派手なピンクですが、背丈は10cmほどのいたって静かな姿。一本だけ遠慮がちに雑草の中から立ち上がっています。この個体、ねじれがゆるいというか直線に近い。もっと螺旋階段状に4〜5回まわっているものもあります。巻く方向も左右いろいろ。雨に当たると溶けてしまいそうな小さな花の行列です。接写が出来るレンズではないので、米粒ほどの一つ一つの花は拡大できませんが、よく見るとランの花らしい形をしています。

                               

                              二日掛けて修理を終えた酢重鍋大。初期の頃のもので、レストランで毎日数回、長年使われた回数を考えると、重症ぶりに納得。本体の錫は跡形もなく、底はふくらみ、側面はデコボコ。蓋も歪みとへこみが多数。まあ良くここまで働いてきたものだと言う印象です。

                               

                              20170731酢重鍋大修理

                               

                              下部の黒ずみも汚れと言うよりは焼き付け塗装のように頑固で、クリーニングに手こずり、打ち直しは本体、蓋共に全体の形を整えながら鎚って行きます。一般のお客様の場合は形優先、打ち直しの結果で口径が多少変化しても良いのですが、レストランの鍋はいくつも並べて使っています。どの鍋とも蓋が合わなければならないので、口径は最初の寸法に収めます。今回は蓋の錫引きが滑らかにならず、削っては塗り直す作業を4回ほど繰り返しました。原因は判りません。

                               

                              レストランでは毎日何度も使っては洗うので、錫が剥げても錆が出る間がありません。錫引きしなくても問題はないのですが、万が一ご飯が青くなっても困りますし、食品衛生法に定められていることですので、やはり錫引きしないで何か問題が置きた時に困ったことになるかもしれません。お客様に見えるところで炊いていますので、一般家庭でも錫引きなしで良いというメッセージになっても困るかな、というところです。

                               

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                              ヤマグワの実が熟す頃、クマの餌不足?  酢重鍋大の修理

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                                クワの実仕事場のそばに生えるクワの木の実が熟してきた。蚕に食べさせる栽培の桑に較べると3分の1ほどの小さな実だが、真っ黒に熟すと甘い。まだ佐久地方で盛んに養蚕が行われていた頃、口のまわりが紫に染まるほどクワの実を食べて親から叱られたという話を年寄りから聞きます。別に毒もないし、お蚕さんの食べるところを横取りするのでもないので、どうして叱られたのだろうか。服につくと染みになるからかもしれません。渋みもなく確かに美味しいが、大人になると甘いだけの味はすこし物足りない気もします。子どもの頃はたくさん摘んで、釜飯の器で煮てジャムを作ったものです

                                 

                                ヒナゲシ?

                                夏のこの時期は、意外に山では動物達の餌が不足します。草や木の葉は硬くなり、実りの秋までは間があきます。その上、今年は山のサクラの実が不作かもしれません。クワの木は種が鳥に運ばれて林の道端で増えます。クマやサルが道沿いに移動しながら食べるので、人に目撃されることが多くなり、役場からは毎日のように町内の目撃情報が発信されています。人を狙って出没するのではなく、クワの実が狙いですので、じょうずに避けていればいいのですが、人里近くのクワの木は切ってしまった方がいいかもしれません。

                                酢重鍋大/名古屋/修理けっこう硬い木で、鉈の刃を欠いてしまったことがあり、その時クワについていたツタウルシにかぶれて、踏んだり蹴ったりでした。右はたぶんヒナゲシ。ナガミノヒナゲシという良く似た植物もあります。ケシと言っても麻薬になる成分はなく、公民館の土手に勝手に生えていたものです。ケシは外来種ですが、いつごろからあったのでしょうか。5000年前には中東で栽培されていたようです。日本では室町時代からの記録がありますが、アヘンが取れないヒナゲシ、国の歴史を変えるほどの力はなさそうです。

                                 

                                この春、名古屋のレストランに納品した大きな両手鍋の修理です。炊きあがったご飯が入った重い状態で落したらしい見事な変形ぶり。打ち直すほどではなく、木槌で形を整えて、錫引き。蓋の方が無傷ですので(蓋をはずしてから落した?)、錫引きなしでクリーニング。錫の黄ばみはとれましたが、いくらか黒ずんでいます。

                                 

                                各地のレストラン酢重では、かなりの数の両手鍋がご飯炊きに毎日何回転もしています。今後、修理の依頼が増えることが予想されます。損傷の程度は様々で、今回のものはへこみ具合が派手ですが、修理としては軽症の方です。

                                 

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                                名前負けしそうな金蓮花  長年の使用に負けない初期の頃(1984年作)の両手鍋修理

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                                  ナスターシャム梅雨明けの空で、昼間は暑い。夜明け前に起きだすときの気温が15度ぐらい。日が昇るにつれてぐんぐん気温が上昇する。それでも風があって、日陰では案外爽やかですが、作業場の中は扇風機で空気をかき混ぜるしかない。かき混ぜたところで温度は下がらず、腕や脛に銅の粉が付着し、かゆみの原因に。あまり夏向きの仕事ではありません。北海道まで北上した梅雨前線ですが、明後日はまた南下してくるようです。

                                   

                                  ひと月ほど前に種を蒔いておいた金蓮花が咲き始めました。色っぽい中国人女性のような名前ですが、金は花の色、蓮は丸い葉の形が蓮や睡蓮を思わせるからでしょう。花が丸く、葉は不定形であることが多いなかで、これは反対に葉が丸い。しかも睡蓮のように切れ込んでいるところがない丸。一つ摘んで食べてみました。なかなか個性的な味と香り。刺身のつまにするには、個性が立ち過ぎる。サラダにちょっとだけ、というぐらいだろう。花の方が合うかもしれません。子どもの頃から馴染んできた花で、ナスターシャムという名前の方がぴったりきます。

                                   

                                  宮村/両手鍋修理

                                  1984年夏に作った二人用サイズの両手鍋No.175を修理。修理と言っても、特に故障も空焚きもなく、錫が少しはげているぐらい。一番手こずったのは、汚れ落しと油が馴染んだ内面への錫引きでした。長年の蓄積はさすがに手強い。細かい傷はあるものの、ほぼ新品の状態に戻って、きっと気持ちよく使えることでしょう。

                                   

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                                  「毒にも薬にもなる」クサノオウ  使い込まれた片手鍋大小の修理

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                                    クサノオウ田圃のあぜ道から庭の片隅まで、どこにでもあるクサノオウですが、ケシ科の花で多くのアルカロイド成分をもつ毒草です。試したことはありませんが、黄色い汁は肌に触れただけでもただれをおこすと言われ、食べると死ぬことも。柔らかそうな葉ですので要注意ですが、食中毒事件を聞いたことはありません。

                                     

                                    役には立たないが邪魔にもならない人のことを「毒にも薬にもならん」と言いますが、逆に毒草と言うのは古来、薬草にもなることが多く、漢方では水虫、胃病、下剤などに効くそうですが、毒性が強いので素人療法は禁物。「草の王」が名前の由来と聞いていましたが、皮膚病に効くことから「瘡(くさ)の王」と言う説がもっともらしい。他にもイボクサとかタムシグサと呼ばれるらしい。

                                     

                                    岡崎/片手鍋修理

                                    一ヶ月近く前に、修理のためにあずかった片手鍋の大小。長年よく使い込んであり、内部の錫の傷みだけではなく、地金の腐食も進んでいます。錫が剥げても銅の腐食がないことも多く、たぶん硬い金属器でこすって出来た傷から腐食が進むのでしょう。おたまの形や素材、食器洗いの素材なども影響しそうです。木のおたまやヘラを使うと良いのですが、最近見かける樹脂製のものも良いかもしれません。食器洗いはスポンジ、硬い面や金属タワシを避けて、落ちにくい汚れはネットスポンジが良いでしょう。持ち手も、小さい方は焼け焦げが進んでいて、大きい方の持ち手を調整して取り付け、大きい方の持ち手は新調しました。

                                     

                                    このお鍋は15年以上、特に片手鍋は毎日何度も使うことがあり、内部が傷むのは避けられず、しかしこの後何回か修理可能ですので、まずは一生使える道具です。

                                     

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                                    野生種の自生地に園芸種を植える危険性。 やかんの修理について

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                                      オダマキこのオダマキは今頃の季節、町内のあちらこちらで咲いている園芸品ですが、ミヤマオダマキとしている本やサイトがあります。本来のミヤマオダマキは高山の岩や砂礫地に生えていますが、古くからそれを園芸品種化したものでしょう。野性味が残るいい花ですが、さらに色変わりや八重にしたものがあります。私の好みからすると品種改良と言うより改悪、悪趣味な感じがします。花の形がおもしろい上に、色の良さとぼかし、白みがかった葉の色との釣り合い。変な改良種はこの絶妙なバランスがなく、暑苦しくゴテゴテとうるさいばかりです。

                                       

                                      サクラソウ園芸種右はサクラソウの園芸種。野生のサクラソウは軽井沢町のあちこちに自生していて、「町の花」に指定されています。野生のものは花の色がもう少しうすいピンク。サクラソウはたぶん江戸時代から愛好家によって様々な品種が作られています。都会の人がそれを楽しむのはあまり問題がないでしょうが、自生地で園芸品種を植えると交雑が起きる可能性があります。自然な変異はありますが、野生のもともとの遺伝子を汚染すると、原種に戻すのは容易ではありません。もっとも、最近は花粉を運ぶマルハナバチが減少して、自然交配が起きにくいかもしれません。

                                       

                                       

                                      昨日は、オーダーの酒器からちょっと離れて、古くからのお客様のやかん修理。空焚きで水漏れする状態で戻ってきました。やかんの修理は形が複雑なため、それだけでも難しいのですが、一番の弱点は注ぎ口の付け根。内部で折り曲げてとめた上に、隙間に錫を流して水漏れを防ぎます。錫が溶けるほどの空焚きでも、口が落ちることはないのですが、どうしても水漏れします。市販のものでもそこは一緒で、他で作られたやかんの修理の問い合せメールをたびたび受けます。シンプルな鍋と違って、他で作られたやかんはそのメーカーでないと直せないことが多く、なかなかご希望に沿えません。

                                       

                                      やかん修理/石井

                                      炭火の火鉢で使った時代と違い、今のガスコンロは高カロリー。すぐに沸いて、じきにカラになります。用心して弱火で使うより、必要量だけの水を入れて、横にいて強めの火で一気に沸かした方がいいかもしれません。あるいは小さなタイマーを首からぶら下げておくとか。食卓や応接間で使えるおしゃれな電気コンロがあるといいのですが。

                                       

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                                      酒器以外の仕事を久しぶりに・・・両手鍋修理  No.4665,4666 酒器 大小

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                                        久保田様両手鍋修理

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                                        4665,4666酒器大小/黒澤隣の佐久市,小諸市は桜が満開だとか。軽井沢はまだまだですが、春の変化は急ぎ足。仕事はあいかわらずで、またまた酒器の仕上げを紹介。今回のお供は佐久地方の地酒です。「黒」の字がなんだかロボットか宇宙人のようです。黒澤酒造は生もと造りを2種類造っていますが、もう一つは「マルト」の名前で出ています。並べて飲み較べた事はありません。開けたてではすこし物足りない感じがしましたが、少し経つとしっかりした味わいが出てくるようです。これからは冷蔵庫で冷やした冷酒が、舌の上で温まって香るのが楽しめます。

                                         

                                        酒器はNo.4665大とNo.4666小です

                                         

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                                        残雪に春風吹いて水たまり  丁寧に使われた片手鍋の修理

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                                          雪融け水たまり2月も末になってプラスの気温の日が増えました。氷点下10度前後の朝と−5度前後の朝に混じって何度かプラスの日も。風は強く、浅い水たまりにも小じわのような風紋が見えます。この水たまり、雨が降ったわけではありません。青空が映っています。暖かい風で残雪が融け、水となって溜まっているわけですが、たぶん暖かい地方で雪が融けても土の上に水たまりはできないでしょう。暖かいと言っても、まだ土は表面だけが融けて下は凍ったままですので、水がしみこまないのです。

                                           

                                          この水たまりは一日で消えてしまいましたが、シベリアの永久凍土地帯では、その名のとおり土は下の方で凍ったままですので、春になると大規模な水たまりができるそうです。下は永久凍土ですから水たまりは長持ちして、虫が発生し、南で越冬していた鳥達が帰って、子育ての季節を迎えると言われています。見てきたわけではないので、仕事場の前にできた小さな水たまりから想像をふくらませただけですが。冬の間、日本で越冬していた鳥はそろそろ北帰行。替わって、南から夏鳥が戻ってくるでしょう。一年中ここにいるスズメやカラ類、キツツキの仲間もそろそろ元気に騒ぎ始める季節です。

                                           

                                          1958片手鍋深4修理/石井

                                          このところずっと酢重鍋の大を2個並行して鎚っていますが、そればかりでは肩がガッタガタになりそうなので、ここで修理の仕事を一つ入れました。寄り道、道草というのではなく、これも本来の業務です。この片手鍋は20年前の作品。番号も判っていて、10年前にも修理しています。良く使われている割には扱いが丁寧で状態は良好。外部は、口の部分がわずかに歪んでいただけできれいな状態。内部はさすがにきれいに洗っているので、錫のはげ落ちが生じています。持ち手がぐらついていましたが、多少火力が強すぎるせいか、パイプ状の取り付け金具のなかで黒檀が黒く焼けて細くなっていました。

                                           

                                          クリーニングの後、取り付け金具を少し絞り込み、錫引き。状態の良い修理でも、錫引きは1回ではきれいにのらず、何度か繰り返すことになります。持ち手は磨き直し、細くした金具に数ミリ深く打ち込んで完了。夕方には発送しました。
                                           

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