立春を過ぎても氷点下10度、役目を終えた植物の花は・・   直線的に仕上げたペン皿 No.5646

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    雪シオンとヤマアジサイ

     

    立春を過ぎたとは言え、今朝も氷点下10度。今日は列島南岸を低気圧が東に進み、大雪かもしれない。前回の「警報級の大雪」は空振りだった。

     

    ヤマアジサイ。すでに枯死しているが雪をかぶっても毅然している。動物の死とは異なる姿。まだ残っているタネのためだろうか。花としては死んでいても、その下の茎は生きているからだろうか。

    枯れ落ちて土に還り春には栄養となって循環するより、この状態で残ることがヤマアジサイの繁殖にとってなにか有利なことがあるのだろうか。あるいは役目が終わった花のことなど、お構い無しでほったらかされているだけだろうか。ドライフラワーなどという、生物学的には植物遺体に美を感じる人間の感傷かもしれない。

     

    枯れ木残らず花が咲く・・・童謡の歌詞にしてはなんだか年寄りくさい。回春の願いととるのは穿ち過ぎだろう。シオンのすでにタネを飛ばして枯れた花の残骸。残骸という単語もなかなか厳しいが、ほかに良い言葉が見つからない・・・ということは正確な表現と認めざるを得ないか。潔く消え去る・・なんて、先のことは決められることでもない。

     

    5646ペン皿

    銀座三越展の3日目は会場滞在のお休みをいただいて制作。なんとか1日で片手鍋を完成しようと思いましたが、無謀でした。夜7時ごろ、どうやっても仕上がらないと諦めて。途中まで進めてあった銀流し銅ペン皿を仕上げ。

    長辺225mm 短辺113mm 重さ337g。今回、外形は直線的に仕上げました。ペン皿としていますが、用途は色々。お店のレジでお客様にキャッシュやカードおいてもらっているというのもあります。

     

    No.5646 銀流し銅ペン皿   

    税込価格 ¥20,900

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     


    名前のつけ方は難しい・・・ホシミスジとブチヒゲカメムシ   いろいろ使える銀流し銅ペン皿 No.5544

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      ホシミスジとブチヒゲカメムシ

       

      仕事場の庭でよく見かけるミスジチョウだが、どうやら4種類、ミスジチョウの他にホシミスジ、コミスジ、オオミスジと別れるらしい。若干の季節の違いや大きさの違いはあるが決め手にはならない。3本の白いスジのうち、一番上のスジで見分ける、端の方まで一本で通っているもの、ギザギザのもの・・ホシミスジは複数に別れているところを星に見立てているのだが、よほどのオタクでない限り、そこまで見ないでしょう。と言って、他に見分けるポイントがないので、名前はそれで仕方ないかも。みすじちょうを漢字変換したら「ミス次長」と出てちょっとニヤリ。

       

      去年は色とりどり、姿様々なカメムシにたくさん出会ったが、今年は少ない。害虫が多いので農家は助かるかもしれないが、いなければちょっぴりさみしい。右の写真はブチヒゲカメムシ。なかなか渋いがいいデザインの姿。名前の由来はヒゲにあるスジらしい。一目でわかる全身の様子から命名できないものだろうか。大豆、稲、ゴマ、トマト、ニンジン、ネギ、ゴボウなど様々な食害があるらしい。農家や一般にも影響がある虫なのだから、研究者や愛好家の間だけで通じる名前ではなく、誰が見てもパッと見分けられる名前をつけてほしい。

       

      5544ペン皿銀流し銅ペン皿。長さ22cm、幅12.5cm。ペン皿と言っていますが、使い方は様々。レジのキャッシュトレイ、メモ帳とボールペンとハンコ、毎日飲む薬、徳利とぐい呑み・・・自由に使ってもらえばいいかなという道具です。あって邪魔になるものではなく、プレゼントにも良い一品。

       

      No.5544 銀流し銅ペン皿

       横228mm 縦125mm 厚さ1.5mm 重さ360g

      税込価格 ¥20,900

       

       

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      暑さが戻っても秋風  卓上炉 No.4851

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        マツヨイグサ/アップ先週末の低温から、今週は最高気温が31度まで上がり、暑さがぶり返しましたが、それでも風はどこか秋の香り。花々の顔も、どことなく夏の終わりを感じさせます。この数年、昆虫の数が少ないと感じていましたが、今年は赤とんぼに限って、昨年より多く見られます。小型の蝶はいますが、アゲハ類やタテハ類などの大型はほとんど見かけません。

         

        今日はマツヨイグサのアップ。黄色一色。花びらも雌しべ雄しべも同じ色です。変化がないと言えばそのとおりですが、潔いとも。ハチやハナアブ、アリもよって来ますので、花の機能としてはこれで良いのでしょう。人間に見せるために咲いているわけではありません。

         

        このところ、細かい仕事が多く、秋の展示会に向けて多少焦りもありますが、一つ一つ仕上げて行くしかないのがこの仕事。昨日は卓上炉。かんつけとセットして展示していた旧軽井沢の酢重ギャラリー Dark Eyes で、卓上炉だけが売れて、急遽補充。すでに納品してしまいましたので、手元には残っていません。

        4851卓上炉

        No.4851 銅・黄銅 卓上炉 直径10.8/12.6cm 高さ6cm 火皿大小 木台

        税込み価格 ¥24,840

         

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        信濃追分 馬子唄道中  No.4741 ペン皿

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          馬子唄道中23日の日曜日、小雨が残る中で中山道追分宿は「信濃追分 馬子唄道中」で賑わっていました。追分節として新潟や江差に伝わる以前の、馬方の仕事唄として歌い継がれていた馬子唄を復活し、それを中心に宿場を通過する旅人姿なども再現。宿場を馬子唄に合わせて歩く祭りです。はたしてお公家さんが馬にまたがって旅をしたのか、細かい考証はさておき、そこはお祭り。屋台と花火のどこにでも見られる夏祭りとはひと味違う、テーマがはっきりした行事。その中でも、大名行列の再現にこだわらず、殿様、侍、花嫁行列から水戸黄門まで、なんでもありの庶民的雑駁さを楽しむ元気が出るイベントです。

           

          最近は「まごうた」と言うと「孫歌」と勘違いされるご時世。「馬子にも衣装」と言えば、派手な孫の衣装を無理に着てかっこつけている・・・? この辺り、律令制の東山道時代から長倉の駅(うまや)が置かれ、馬による交通・運輸と長倉の牧と呼ばれる官制牧場があったところ。馬に関しては千数百年の歴史を背負っています。

           

          4741ペン皿馬はかなり利口な動物で、次の宿場で乗り捨てても勝手に戻ると聞きました。その一方で、馬はのせる人を選ばない。草食動物は群れで暮らすことが多いのですが、群れのなかで上下関係はあるのでしょうか。群れで狩りをするオオカミなどははっきりした上下関係で行動するようで、オオカミが犬になっても主従関係が明確です。馬泥棒は出来ても、犬泥棒は難しい。よほど驚かさないと、馬は防御はしても攻撃はしない動物のようです。

           

          昨日の仕上げはペン皿。ちょっと変化させて非対称な形にみましたが、やはりまだまだ整った姿にこだわりがあるようです。もっと自由にとも思いますが、そこは買う人使う人があってこその仕事ですので、万人にとは言いませんがある程度の割合で好まれないと・・・という縛りがあります。

           

          No.4741 銀流し銅ペン皿 最大長約26cm 最大幅約16cm 重さ357g    

          税込み価格 ¥20,520

           

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          夏も冬も同じ顔で咲くマツバギク  No.4733 ペン皿

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            マツバギク夏冬

            朝方の気温は15度をちょっと超える程度ですが、昼間は25度。日当りの良い南向きの石垣は30度をこえるだろう。見るからに暑さには強そうなマツバギクですが、右はこの冬の間も咲いていた一輪。氷点下15度から45度も上昇して、同じ顔で咲いている。なんと強い?鈍感?な植物。同じ場所に住んでいる人間も・・・? いやいや、着ぶくれしたりストーブを焚いたり、かき氷を食べたり(色が似ているかな?)それなりに苦労しながら過ごしている。この、環境を選ばない鈍感さこそ、外来種の強み。日本人も海外へ行けば・・・いじけて消えていくことになるかもしれません。クズのように海外ではびこり嫌われている植物もいろいろあるようです。

             

            4733ペン皿

            今朝一番に紹介しようと思っていたペン皿ですが、パソコンでの昨日までの作業の後片付けをしていて、ネット接続の設定を狂わしてしまいました。修復に2時間あまり。一瞬の判断ミスで大きなロスタイム。それでも作品が消えてしまうわけではないのが、この仕事のいいところ。消えもしなければ割れもしない。一度買ったらほとんど一生ものなので、割れたからもう一つ買うということにはなりません。もちろん、夏も冬も同じ仕上がりで同じように作っています。

             

            No.4733 ペン皿  長さ約24cm 幅17.7cm 重さ354g  税込み価格 ¥20,520

             

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            イチリンソウ? XXイチゲ? No.4730 ペン皿

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              イチリンソウ?お隣の庭に咲く白い花。キンポウゲ科であることは、実の形からもあきらかですが、イチリンソウでしょうか。全体に大きく、ごつい感じがします。イチリンソウならもうひと月ほど早く咲くような気が。ハクサンイチゲとは花の印象や花びらの数が違います。なんだかよく判りませんが、とりあえずイチリンソウ?としておきます。

               

              ハクサンイチゲのイチゲとは一華なのでしょう。キクザキイチゲやアズマイチゲ、ヒメイチゲなどイチリンソウ属の中で、花が一輪咲くものの多くはXXイチゲと名付けられています。ニリンソウやサンリンソウなどは、ニゲ、サンゲと呼ばれないのは、言いにくいからでしょうか。イチリンソウでも2本の花、ニリンソウでも3本の花をつけていることがあります。

               

              4370ペン皿昨日仕上げたペン皿にボルールペンを置いてみました。先日は酒器とぐい飲みでしたが、食卓で薬を置いたり、お店のレジでキャッシャーにと、用途は自由。乾いた食品なら直接置いてもだいじょうぶでしょう。

               

              サイズも形も毎回違いますので、価格をつける時に迷います。厚さが一定ですので、面積の大小は重さと比例します。作る手間も面積にほぼ比例します。そこで価格は、少しの基本料金プラス量り売りとすることに。お好みのサイズやデザインをオーダーできます。

               

              No.4730 銀流し銅ペン皿  長さ約26cm 幅約11cm 重さ337g

              税込み価格 ¥19,800

               

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              色づいてきたカエデの実  No.4726 ペン皿(角皿)

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                今頃カエデが色づいてくるなんて・・・と。色づいてきたのはカエデの実。まだ新緑の初々しさが残る葉影に下がる種から伸びる翼が、ほんわかとピンクになってきました。優しい色の組み合わせで、秋の紅葉とは違う清々しさと多少の色気。究極の色ではなく、移り変わって行く微妙な色合い。古代から伝わる草木染めの色でしょうか。

                 

                植物の実や種は回転体が多い中で、線対称のものはというと、ナズナ、オオイヌノフグリなどが思い出されます。葉の形はいろいろあるカエデの仲間ですが、実は一度見たら忘れられない形。くるくる回転しながら落ちるので、プロペラ型とも言われます。鼻の穴と八の字髭? キスをするメダカ2匹?

                 

                タンポポのように風で飛ばされて種が遠くに運ばれる・・・と言うほどは飛びませんが、とりあえず親木の日陰から離れられればいいのでしょう。周りには小さな実生がたくさん見られます。運悪く隣がモミの木で、日陰に落ちて、発芽はしますが大きくはなれそうもありません。

                 

                数日前に紹介しましたNo.4723 に続いて、ペン皿をもう1点。今回は少し幅広で短く、デザインはすこしシャープな印象に。銀流しの部分、「キツネ目」と勝手に呼んでいますが、最近の車のヘッドランプがみんなこの形になってきました。右の写真、後ろの方がNo.4723 で、小さな酒器と白磁のぐい飲みをのせてみました。秋の月見酒の雰囲気ですが、今なら昼間の火照りが体に残る夜半、良く冷やした日本酒が合いそうです。

                 

                No.4726 ペン皿(角皿)  長さ24.5cm 幅12.6cm 重さ380g

                税込み価格 ¥21,600

                 

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                明日にはやっと梅雨入か?  No.4723 ペン皿

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                  梅雨入天気図気象庁が甲信地方までの梅雨入を発表してからどれだけ経つだろうか。発表当初からそれはないだろう、フライングではないかと周囲に言ってきました。その後、雨が降らないどころか、朝がたはかなり冷え込み、昼間は晴天で一時的に高温。夕方は雷が鳴ったりの不安定な天気が続いてきました。左の天気図、一番上は3日前のものですが、ずっとこんな感じで大陸から次々移動性の高気圧・低気圧がやってきました。梅雨前線は沖縄地方あたり、この気圧配置でどうして甲信地方まで梅雨だと言えるのでしょう。

                   

                  真ん中が今日の天気図。まだ本州には高気圧の端っこがかかっていますが、西から前線をともなった低気圧が迫ってきています。これでやっと梅雨前線が北上し、本州が梅雨に入ることになりそうです。一番下は明日21日21時の予想図です。小笠原気団が前線を押し上げているわけではないので、東北地方はまだ梅雨にならないかもしれません。場合によっては大陸からまた高気圧が流れてきて、逆戻りがあるかも。この不安定な天気はなんでしょうか。ジェット気流の蛇行が大きく乱れているのかもしれません。

                   

                  気象庁の梅雨入宣言を信じて、キャベツの苗を植えては寒さでやられ、何度も植え直したという話を聞きました。天気の予想は外れることがあって当たり前。しかし、外れたと判ったら早急に訂正し、どうして外れたのか、現在はどんな状況なのかを説明する責任があるでしょう。消費者に対する生産者の「製造物責任」と考えます。農家や観光業者とっては、天気の予想は投資や仕事のスケジュールの指針です。

                   

                  近年、火山の噴火予想を気象庁は業務とする法改正を行いました。多くの火山学者は、現在の火山学では噴火の予想は困難だとしています。予想が外れた場合、人の命にかかわることもあります。間違っ時にすぐにそれを認めて訂正しないお役所体質は、予想を受取る側にとって大きな損失、時には致命的な損害にいたることがあります。

                   

                  受取る側も、以前のように新聞に掲載される天気図を見て判断しないで、「お天気おねえさん」が傘を持つようにとか、洗濯しろとか、私なら余計なおせっかいと思うような指示に従うようになってはいないでしょうか。情報を読み解き、自分で判断する能力が失われてきているようです。

                   

                  4623ペン皿久しぶりにペン皿を仕上げました。ペン皿としては長めで、むしろ徳利とぐい飲み、ナッツかスルメでも置きたい感じです。カドミウムを含まない銀ロウを使っていますので、直接食品を置いてもいいのですが、湿り気のあるものですと金属が変色するかもしれません。乾いたものならだいじょうぶそうです。

                   

                  No.4723 ペン皿(角皿) 長さ約32.5cm 幅約10.7cm 重さ442g

                  税込み価格 ¥24,840

                   

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                  ぴんころ地蔵をもらってしまった

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                    ぴんころ地蔵お盆のころですが、会った事のない人から人を介して、ぴんころ地蔵をもらってしまいました。信州、とりわけ佐久地方の人なら当たり前に知っているのですが、たぶん全国版で知られていると言うほどではないでしょう。PPK運動というとますます???でしょうが、ぴんぴんころり、元気に長生きして、寝込んだり認知症にならずに、ころりと大往生を遂げたいものだと言う願望に発するものです。そのために、齢とってからも運動したり、菜園で汗を流したり、知的活動や健康診断。積極的に「老いに向かい合う」姿勢はいいものでしょう。退職金もなく、まともな年金もない私のような職業では、かなう事なら最後まで元気に働いていたいと、切実な思いもあります。

                     

                    それにしても、見ず知らずの他人から最後まで元気に働けと言われたようで、なんとおせっかいなという気もします。もし現実に働けない状態になったら・・・いかに本人がぴんころ願望を持っていても、先の事は判りません。「酒が飲めなくなったら、生きていてもしかたない」と元気なうちは豪語していた人も、いざ医者に酒を止められたからといって自らあっちへ行ってしまったという話は聞きません。せいぜい人目を盗んでちょっとだけでも・・・が関の山。元気な時に尊厳死を望んだ人が、その後もずっと気持ちが変わらないという保証はありません。まして、本人の願望の他に周囲の人達の願いや思惑もあります。しょせん、ままならぬ命と思い定めるのが自然。

                     

                    ぴんころ願望を裏返すとどこか、「生きている価値のない命」を認めることになるかもしれません。意識もなく、まわりに負担ばかりをかける命なら、早く消えた方が良いということにつながらないでしょうか。死に至る経緯は、突然一気に進む事もあれば、山や谷があったり、少しずつグラデュエーションを描いていくこともあります。もちろんどこから命に価値がなくなるなんて、線引きできるはずはないでしょう。死に近づいていくなかで、少しでもQOLの改善をはかったり、痛みを減らしたりする緩和ケアの充実を否定する事にもなりかねません。一見、人間なら当然の願いと思われることが、ちょっと視座を変えると、人間の命に対する畏敬の念を損なう精神風土を醸成する可能性が見えてきます。

                     

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                    コーヒー・ドリッパーを片手鍋にのせて使う・・・No.4365

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                      4365コーヒードリッパー

                      新作の片手鍋 中深4カップ用に合わせて、コーヒー・ドリッパーを作りました。コーヒー・ドリッパーの方は特に新しいところはありません。本体部分はほんの僅かな寸法の違いが出ますが、特に注文がなければ「カリタの2〜4カップ用紙フィルター」に合うサイズで作ります。釣り台の下の円盤は、片手鍋のサイズによって直径5mm程度の違いがあります。お使いになられているポットなどの口径に合わせてオーダーする事も可能です。

                      穴は通常、径3mm程度のものを3個あけますが、これもご希望で直径・穴の数を変えられます。趣味性の強い道具ですので、こだわりのある方はとことんこだわっていただきたいところです。変わった形ですので、展示会場でのお客様の反応をいろいろ楽しんでいます。左の写真のようにセットされていれば、間違いなく使い方をご理解いただけるのですが、片手鍋だけが先に売れてしまうケースが良くあります。本体部分だけをぶら下げてみて、そのままコーヒー・カップに乗せるのかと聞かれます。よく見ると、釣り台の円盤に楕円形の穴があいていますので、そこを通してコーヒーを下に滴らせることが判ると思うのですが、市販のドリッパーの形から類推すると、そのように思われるのも無理はありません。会場でお客様との会話のきっかけになりやすい道具です。

                       
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                      すぐに売り切れる おたま 丸・・・本日、伊勢丹新宿店 展示最終日

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                        おたま 丸

                        「すぐに売り切れる」と言いましても、とりわけすばらしいということではなく、一つあれば便利で、鍋に較べると安いからです。1万円以下のものは、茶托の1点バラ売り以外には、3種類のおたまだけです。鍋料理を食卓でという時に、鍋に合う粋なおたまは意外に見つからないようです。調理するには木のものが具合いいのですが、木工作家のもの以外、すっきりしたデザインのおたまにはなかなか出会えません。

                        持ち手を真鍮の丸棒から鎚って成形していますので、かなり薄く軽く仕上げても強度が保てます。鍋は熱の伝わりが均等になるよう、厚い銅板で作りますが、おたまはそれに較べるとひじょうに軽く作っています。鍋の中に入れたままにしますと、持ち手は熱くなりますので、ご注意下さい。直径は8~8.5cm、持ち手は24cm前後ですが、お好みで大きくも小さくも作ります。重さは100g前後です。

                        伊勢丹新宿店の展示は今日が最終日です。おたまは玉子形のものが1点残っているだけですが、オーダーで承ります。売却済の鍋など、会場で写真をお見せ出来ますので、サイズのご希望などをうかがいながら、オーダーに応じられます。現在のところ、納期は1〜2ヶ月。どうぞ、気軽にご相談ください。

                        おたま 丸   税別本体価格 ¥7,000

                         
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                        価格を決める・・・角皿の場合は、量り売り?!

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                          ペン皿

                          銅鍋では、同じ形のシリーズは小さい方から大きい方へ順番に値段が上がっていきます。困るのは茶筒とか花入れなどの1点ものです。材料費がしめる部分はそれほど大きくはないので、作るのにかかる時間が価格設定の決め手ですが、仕事はいくつかのものを並行して作業しますので、それ一つにどれだけ時間がかかったのか、なかなかわかりません。もちろん時計とにらめっこしながら仕事するなんてこともありません。段取り良く、すんなり仕上がることもあれば、どこか予定外のところで手間取ることもあります。時間がかかった方が「苦労した甲斐があっていい仕上がり」ということはなく、むしろすんなりといった方ができばえもいいことが多いのです。

                          となると、ますます値段を付ける時に迷います。角皿の場合は、面積で決めようかと思い、寸法を測っていましたが、厚さがほぼ同じなら面積と重さは比例することに気が付き(小学生でもわかると笑われそうです)、エイヤッと量り売りにしようと決めました。工芸品が量り売りとは、あり得ないなんて言わないでください。なんと言っても、これほど公明正大な価格設定はありません。なにやら、よくわからないまま消費税が変わり、計算がややこしくなりますので千円単位で値を付けます(これまでもそうでしたが)・・・実際には、これまでの値段とあまり変わりません。小さいものが多少値上がりし、大きいものは値下がりしそうです。値段付けに頭を悩ませる暇があったら、一つでも余分に作りたいという、私の都合です。

                          「角皿」ネーミングしていますが、食品を直接置くことは避けてください。使い方はいろいろご自由に・・・。
                           
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                          おたま 玉子形 横 小

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                            おたま 玉子横 表裏 
                            おたま(レードル)は丸形、玉子形、玉子形 横の3種類で、大きさは大小があり、ご希望の大きさでも作ります。写真のものは、玉子形で持ち手を横につけたもの。少し小振りで、長径97mm短径75mm、持ち手が238mm,重さ95gです。本体価格¥8,000。大きめのものでは長径100mm、短径83mmぐらい。価格は同じです。

                            持ち手は真鍮、玉子形の部分は銅で、表は錫引き、裏はいぶし仕上げですが、よく使うものでその度に洗いますので、色はうすくなると思います。サーモンピンクの銅色のままでも良いのかなとも思っています。調理用には不向きで、食卓で使う道具です。そのため、鍋は一般に厚手の銅板で重く作りますが、おたまは逆にうすく軽く仕上げています。

                            持ち手を玉子形の真横よりすこし後ろに、いくぶん斜めにつける事で、右手で持った時に玉子形の部分が身体の正面に来て、手首の回転だけで器に注ぐことが出来ます。玉子形の真横に直角に持ち手のついたものは市販されていますが、斜めについているものはこれまで見たことがありません。扱いやすい構造ですが、弱点は左利きの人には反対向きに持ち手をつけなければならないことです。もちろん、ご注文があれば左手用も作ります。


                            大雪から1週間経ってやっと郵便が回復、宅配も動きは始めましたが溜った荷物が処理しきれないようです。路線バスはそろそろ動くようですが、まだまだお年寄りには厳しい状況が続いています。下の写真は降雪から6日目の様子。道路より下にある家では屋根と道路の雪がつながってしまうぐらい積もっています。遠くの林の樹々は霜で輝いていますが、雪は付着していません。べた雪ですと、電線に着雪したり、重みで木や枝が倒れて電線を切り、大停電になる所でした。大雪では電気工事が入れず、連日のマイナス10度を下回る低温で、大惨事になる可能性もありました。




                            ちょっとした冒険・・・新作 靴べら No.4136

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                              靴べらNo.4136 

                              今回は何やら変わったものが登場です。新作と言うより意外作でしょうか。見てのとおり,靴べら。去年、デパートの展示で「銀流し角皿」をお買い上げ下さったお客様からのオーダーです。

                              オーダーの際のご希望は、No.4113銀流し花入れのイメージで、プレゼントに使えるものをという事でした。自分から新作に取り組む場合、機能やデザインは新しくても工程についてはある程度技法や段取りが想定されています。思いもよらないモノは思いつかないもの。手堅いのですが、意外性に乏しくなります。鍋作りに靴ベラを注文し、それを受けるということは、双方にとって冒険です。どうやって作ろうかというところから出発。

                              まず、花入れと違って強度が求められます。あまり分厚くすると使い心地が悪そうです。そのため、基本素材は銅より強い真鍮の方が良いと判断。最初に幅広の真鍮平角板50cmを、熱しながら鎚ち広げようとしましたが、途中であっさり割れて飛び散る始末。真鍮は銅の合金で、混ぜる成分の割合によって、曲げたり延ばしたりできるタイプと、鋳造や削り出しに使うタイプがあります。後者はあまり鎚つと陶器のように割れます。平角板は使えませんでした。

                              次に、2mm厚の真鍮板を切り出してみました。これは自由に曲げられる(と言っても銅よりは硬い)のですが、握りの部分まで同じ厚さでは、なんとなくペラペラした感じになりそうです。市販の安いプラスティック製靴べらの素材を真鍮に代えただけという印象です。

                              結局一番時間がかかりそうな方法ですが、真鍮の丸棒をひたすら鎚って拡げることにしました。熱しながら鎚つので、暑い夏は避けたい仕事ですが、めっきり冷え込んで氷点下の日もありますので、むしろ快適。コークスと鍛造機を使う鉄の作家ならもっと早くできるのでしょうが、プロパンガスと手槌の私にはそれなりに時間がかかります。

                              握りの部分には、銅線を巻いて錫を流してとめ、さらに表にざらざらな鎚目を鎚ち、研ぎだして銅と錫を対比させてみました。飾りとしては地味ですが、滑りにくく握りやすいという機能性は充分でしょう。銀を流すと全体が鈍ってしまうのと、握る部分なのですぐに黒ずみそうですので、錫を選びました。

                              かがまなくても使えるように、全長55cmほど。重さは約400g。
                              付属の吊り台はちょっと不安定ですので、可能ならば壁に小さな方のフックで下げた方が良さそうです。

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                              左右どっち? 反対向きの角皿2点

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                                4098,4099角皿
                                小振りの角皿です。左のNo.4098を作り始めてから、この向きがいいのかと迷い。何日もかかる大物ではないので、反対向きのものも一緒に作って考えればいいかと、二つ仕上げました。そして、出来上がったのが上の写真ですが、さてどちらがいいのか、見比べてもわかりません。という事は、お客様に選んでいただくしかないですね。
                                左右対称ではないものを作る時は、どちら向きがいいのか考えます。右手で持つか左手で持つかで決められる場合は、とりあえず右手用を作りますが、もちろん注文に応じて左手用も作ります。フライパンなどは右利きの人でも左手で持って、右手は菜箸やフライ返しを持つ方が機能的な事があります。
                                機能から決める場合のほかに、デザイン的にどうしてもこちら向きの方が落ち着くという場合もあります。焼き物の轆轤や宙吹きガラスのような瞬間芸ではなく、だらだら時間のかかる鍛造ですので、作業しながらぐずぐず考えています。
                                この2点、長辺は23cmあまり、短辺は約10cm。重さは約320g。
                                税別本体価格 ¥17,000
                                小さな急須と湯のみ、ぐい飲みと徳利。ペン皿。薬おき。レジのキャッシュ皿・・・(直接食品を置くのは避けて下さい)
                                用途が自由で、壊れず、価格が手頃なので、プレゼント用にも人気があります。
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                                洋風のおたま(玉子型) 2種 

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                                  おたま 横
                                   玉子型のおたまはちょっと洋風で、シチューをすくうのに最適。持ち手を、玉子のとがった部分の反対側につけた右側の形が一般的です。左の方は待ち手を玉子の横につけて、しかも角度を斜めにすることで、注ぐ時に手の振りをなくし、手首の回転だけで注ぐ事ができるタイプです。使ってみると、とても機能的なことがわかります。写真は右手用ですが、左手用も出来ます。

                                   鍋の中に入れたままにしますと、持ち手まで熱くなりますので、調理用にはむいていません。食卓で銅鍋にあわせて使っていただきたい小物です。 

                                   どちらのタイプも通常、柄の長さを27cm ぐらいにしていますが、もちろん好みの長さをオーダーできます。変わった注文では、お豆腐をすくいやすいように先を平にとか、湯豆腐のお湯が落ちるように穴を7つあけてほしい、などというのもあります。 

                                  税別本体価格 ¥8,000    常時作っています

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