キクイモモドキとキクイモを比べて見ると・・・ No,5559 銀流し銅掛け花入
左半分は夏前から咲いていたキクイモモドキで、タネが飛んで今生えた小さな株では今も花が残っている。左は9月になって咲き始めたキクイモ。右のキクイモはもどきより背丈が高く3m近いものもある。はなはよく似ているが、全体の印象はかなり違い、遠目には簡単に見分けられます。
群生するキクイモモドキは元祖キクイモより早く長くたくさんの花を咲かせている。掘り返してみなければ芋があるかどうかわからないのだから、キクイモの擬きとされるのは不当な扱いと思う。キクイモにあやかってとか、その姿に似せて何か得をしようというさもしい魂胆があるわけではない。観賞用には同じ時期に咲くルドペキアの仲間より綺麗だと感じる。日が当たりさえすれば条件の悪い土でも強い繁殖力で増える。モドキの他にイヌキクイモというのもあるらしいが、見たことはない。元祖キクイモは一番ごついし、全草家畜の餌にもなるので、むしろウシキクイモとでも名付けて方が良さそうです。まあ名前なんて人間の都合に過ぎない。
キクイモには食べられる芋できるが、特段美味い訳でもなく、その薬功がひじょうに期待されている訳でもない。インスリンの代用になると言うが、そこは怪しいもので糖尿病患者でもないと知らないだろう。メジャーな存在ではないキクイモの偽物という名前は、そもそもキクイモを知らない人にはピンとこない。
キクイモはやたらと背が高く3m近い。剛毛が生える太い茎だが、群落の縁では倒れているのもある。通行の邪魔なほどのサイズなので、片付けるついでにてっぺんの花と蕾を水にさしておいたら咲いている。キクイモモドキより花びらの数が少なく、スッキリというかスカスカという感じ。葉は先まで鋭く尖り、目立たない小さな鋸歯がある。野放図なまでに背が高く、密に生えるので、面責あたりの生物量はかなり大きいだろう。特に手入れもいらないので、家畜の餌としては有望な気がする。値上がりした輸入飼料に対抗できるかもしれない。
この掛け花入を作ったのは、日本橋三越展示の前日で、まだ真夏の天気・・・で夕立と雷。落雷で停電になったら仕事にならないなとヒヤヒヤしながら無事完成。このシリーズとしてはずんぐりと大きい。たぶん、置いて使われるだろうが、一応裏に穴を開けてあるので、掛けて使うこともできます。
No.5559 銀流し銅掛け花入
直径63mm 高さ181mm
重さ453g
税込価格 ¥27,500
JUGEMテーマ:アート・デザイン
- 2023.09.24 Sunday
- お花の道具 Flower Vases
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